オンライン対戦ゲームでの振り返り情報を提示することによるモチベーション維持支援システム
◎浦津裕司, 土田修平, 寺田努, 塚本昌彦(神戸大学)
近年,esports ではプロリーグが発足し,国際大会が開催されるなど,スポーツ競技として広く認知されつつある.しかし,一部のゲームではプレイの難易度の高さから,モチベーションの維持が難しく,ユーザが根付きにくいという課題がある.そこで本研究では,TPS バトルロイヤルというジャンルのオンライン対戦ゲームにおいて自身のプレイを振り返るために,プレイログなどを用いて 2 パターンの振り返り情報を作成し,ゲームプレイ後に提示するモチベーション維持支援システムを設計,実装した.作成した振り返り情報は,気分の向上を目的としたもの,プレイの上達を目的としたものの 2 パターンである.また,実際にシステムを体験してもらい,使用感についてのアンケート調査を行った.その結果,振り返り情報の中でも気分の向上を目的とした振り返り情報の提示は,ユーザのモチベーション維持を支援する可能性があると分かった.しかし,プレイの上達を目的とした振り返り情報の提示は,未経験者のモチベーション維持を支援する可能性があるが,経験者には有効でないことが分かった.
レレレ撃ちができない私はどうすれば……というのはさておき、キルされたときに何が悪いのかを指摘して欲しいのですが、できます?mmina.icon
例えば,敵と撃ち合って負けたのか,一方的に撃たれて負けたのかなどは検出可能なので,場合に応じた指摘を準備しておくことで対応は可能だと思います.ただ,ユーザの熟練度合に応じて適切なレベルの指摘などは現状難しい気がします(浦津)
振り返り情報はどうやって導出されたのでしょうか?ご自身の体験?(竹川:未来大)
プレイの上達を目的とした振り返り情報については,自分の選手をやっていた経験から独自に作成しました(浦津)
振り返りの目的を場合によってわけているのが素晴らしい。スキルの段階によってうまくいったときの動画を確認した方がいい場合と、うまくいっていないところを指摘するのが有益な場合がありそう(簗瀬/Unity)
↑だいたいのゲームで下位プレイヤーの私は多くの場合、勝ったときの動画から学ぶことの方が多いです(簗瀬/Unity)
ゲームの熟練度合と振り返り情報の目的との兼ね合いについてはもう少し詰めていきたいと考えています.ご意見ありがとうございます(浦津)
某伝説みたいな名前の3人1組のゲームを初心者の友人と一緒によくやりますが、ここはああした方がいいよ!というよりも、今の所うまくいったね!次も頑張ろう!ってアドバイスした方がうまくなるの確かに速いような気がします!(浦谷:未来大)
同志よ、共に行こう。力強く闘え。mmina.icon
そういえば、某伝説、キル取ったときに仲間のキャラが褒めてくれることありますね。mmina.icon
某伝説,最近自分も始めたところですごく楽しんでいます.ご意見については同感です.初心者の場合は,こうしたほうがいいという今自分には出来ていないことの指摘よりも,自分の出来る良い部分を定着させていくほうが,モチベーション的にも上達速度的にも良いと思っています.(浦津)
ストリートファイターVのようにリプレイがあるゲームで、勝ったリプレイだけ見る人と負けたリプレイだけ見る人を作ってどっちがその後のスキル向上に寄与したか、とか実験すると差が出るのではないかと思いました(簗瀬)
経験の有無や熟練度合によっても差が出そうで,結果がすごく気になる実験ですね.ご意見ありがとうございます(浦津)