ブランドのお話:ブランドイノベーション
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<コンテクスト・ブランディング®>
「ブランド戦略シナリオ 阿久津聡・石田茂共著(ダイヤモンド社)」では、「コンテクスト・ブランディング®」を提唱しております。コンテクストとは、文脈といい、企業が存在する社会的位置づけをストーリーとして捉えたものといえましょう。
ここでは、企業が策定したブランドビジョンや消費者が抱くブランドイメージのみならず、ブランドを取り巻く文脈(コンテクスト)に着目した、ブランドコミュニケーション展開を可能にするものです。文脈に着目して、ブランドを可視化、構造化することで、それに基づいた戦略シナリオの策定が可能としております。
コンテクスト・ブランディングというとき、それは、コンテクスト(文脈)に着目した、ブランドの構築や活用、維持、活性化などを含んだ一連の取り組み、と定義できます。
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ブランドを構成する要素(ブランド要素)には様々な種類がありますが、大きく、企業における3つのレイヤに属するものとして分類されます。すなわち、コンテクストレイヤ、コンテンツレイヤ、コミュニケーションレイヤです。
コンテクストレイヤの要素は、企業の社風・文化を形成するためのもので、ミッション、ビジョン、創業精神、CIなどで、簡単に言うと、「らしさ」・「思い」です。
コンテンツレイヤの要素は、当該企業の商品、サービスなどの企業のコンテンツであり、コンテクストレイヤの「らしさ」・「思い」を示す要素を具体化したものです。
コミュニケーションレイヤの要素は、「らしさ」・「思い」を「コンテンツ」を通じて、ユーザへ伝えるための、コミュニケーション手段を構成する要素です。「らしさ」・「思い」を「コンテンツ」として商品化し、ユーザとのコミュニケーションを通じて、「らしさ」・「思い」をユーザに伝えるということがブランド構築に必要なのです。
企業の持つ「らしさ」・「思い」がマーケットに伝わり、マーケットの共感を得たとき、初めて、当該ブランドが価値を持つことになります。そのために、どのようなブランド要素を作り、保有し、維持するのかがブランド戦略です。
このブランド戦略を繰り返し行い、ブランドの強化等をしていくことで、ブランドが活用され、競争優位性を維持確保していくことができます。
ブランド(要素)がマーケットの価値観と共鳴し、マーケットの共感を得られるように、コンテクスト、コンテンツ、コミュニケーションの各レイヤを考察し、マネジメントをする必要があります。
このマネジメントを行うのが、ブランドマネジメントレイヤです。
ブランド戦略を構築するには、まず、各コンテクスト、コンテンツ、コミュニケーションの各レイヤに属するブランド要素として、どのようなブランド要素を有するかを調べます。
それらがマーケットとの関係で、どのような位置にあるのか、どのようなイメージを与えているのか、考察します。それがあるべきブランドの姿と異なっているのであれば、ブランドの再構築が必要となり、ブランドイノベーションが必要となります。これを繰り返すことで、ブランドの創造サイクルが生まれます。
ブランドが最も価値的に活かされているか否かを判断するには、次の図のような関係において、意図するイメージがマーケットに伝わっているか、伝わっているとして、マーケットの共感を得ているかを検討する必要がありましょう。
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スティーブ・ジョブズのミッション・価値観・ビジョンとスローガン
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(1)ファミリー・ブランド戦略
扱っている製品ラインの標的市場が同質的
しかも,製品ライン間のイメージや競争地位も同質的
★すべての製品ラインに同一ブランドをつける「ファミリー・ブランド」戦略を採用する
★理由:個々の製品ラインをバラバラに広告・販促活動するよりも,統一されたイメージで訴求するほうが有効だから
(2)個別ブランド戦略
標的市場に加えてイメージや競争地位も異なる場合
★製品ライン別に異なったブランドをつける
★異なるブランドを採用することで,個々の製品ラインの特徴を訴えることができる
(逆に、統一的なプロモーションを展開することの根拠がない場合と言える)
(3)ダブル・ブランド戦略
標的市場は同質的だが,製品ライン間の競争地位やイメージが異質的
統一的なブランドと個々のブランドを組み合わせる「ダブル・ブランド」で対応
★ターゲットが同じなので,共通のブランドを採用し認知率を高める
一方、個々の製品ラインの特徴は,もうひとつのブランドで、差別化する。
統一的なブランド・・エンドース(保証)機能(顧客にとって信頼、安心できる企業のシンボル)を果たす。
個々のブランド・・・ドライバー(駆動する)機能(顧客にとって魅力的な商品そのものものを示すシンボル)を果たし、
例:トヨタのハイエース・・トヨタなら安心だ(保証)・・ハイエースは仕事に便利だね。
(4)ブランド+グレード戦略
標的市場は異質的だが,製品ラインが同質的である場合
★統一的なブランドにグレードを加える戦略で対応。
★消費者が製品から受けるイメージは同質的なので,ブランドになんらかの共
通部分が必要。しかし,標的市場の違いを明確するため、グレードを示す。
例:BMWの、3,4,7の各シリーズが代表例。
(5)分割ファミリーブランド戦略
2つの次元のいずれもが中程度である場合
★製品ライン群をなんらかの共通性に応じていくつかに分け,
それぞれに異なったブランドを与える。
例:松下電器産業 製品ライン群を「ナショナル」「パナソニック」「テクニクス」というブランドをつけていた。
但し、2008年、パナソニックに統一。
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<ブランド評価表>
下記表の各項目に自社のブランド要素を振り分けてみると、ブランド価値の形成フローが見え、そのどの部分に問題があるのか、がわかるはずです。
まずは、ブランド全体の評価をしてみましょう。
ここでは、レイヤ毎に、マーケットの価値観にマッチしているか否かを評価してみます。
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table:ブランド全体の評価表
コンテクスト コンテンツ コミュニケーション インターフェイス 共感の有無 マーケットの価値観
◎ ◎ ? X X エコ・安心・安全
共感を得られていない場合、どうやら、コミュニケーションの方法やインターフェイスに問題ありそうだ、ということがわかります。そこで、ブランド要素毎の評価もしてみます。
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以上