プロ論3<異質の中でこそ鍛えられる January 07, 2007
プロ論3<異質の中でこそ鍛えられる January 07, 2007
書店に行ったら「プロ論3」(徳間書店)置いてあったので、早速購入。私はこのプロ論シリーズが好きだ。人生の先輩方の珠玉の言葉が紹介されているからだ。
早稲田大学教授の榊原英資氏の言葉。「同質の中では成長はない、異質の中でこそ、鍛えられる」。氏が言うには、「世の中に確実なことはない。白黒はつけられない。常にグレー。そんななかでやるべき事は自分を鍛えることだ。同質的な環境の中にいるとラクだから人は成長しない。異質なものの中に入ると変わる。」
ソニー(株)最高顧問の出井伸之氏も、「嫌な部署に回されたらむしろ喜んでいく。これが力をつけるんです。」と言う。
嫌な部門は自分の得意でないところだったり、異質なものを感じる部門であったりするのであろう。とすると、榊原氏が言うのと同様なことを言っていると思える。
知財の分野でも両氏の言うことは同様であると思う。知財というと、とてつもなく狭い分野に一見思えるが、実は、人間の社会生活べての分野にまたがった極めて広範囲にわたる分野である。人間のすべての活動に、知財というフィルターが加わっているだけである。
ただでさえ先が見えない世の中、しかも、常に先を進む創造・創作の分野を扱う知財が、混沌としていて不確かなのは当然である。権利も常に確実ではなく無効になる場合もある。
創作を行うにあたっては、異質な中に入りこみ、新たな発見を見い出し、それを創造に活かす必要が出てくる。不確かな知財問題を解決するには、常に怠りなく学び、その場その場で最適な解を適否判断により選択する必要がある。しかも、その解がその次にも有効とは限らない。怠りなく学ぶ必要性は、特にこの知財分野は大きいように思える。・・・そういえば、丸島先生の知財戦略ゼミと金先生の標準化ゼミの宿題が残っていた・・・。