動詞の語法(応用)
https://scrapbox.io/files/6374de1e58acb1001df924ac.jpg
Lotus in the Pond
まぎらわしい動詞の使い分け5つ
①話す speak, talk, say, tell
Sくん 先生、speak, talk, say, tellの4つの「言う」の使い分けが分かりません。
T先生 OK.じゃ、下を見ていこう。
speakは言葉を発するが基本。 speak to 人 で「人に話しかける」。 話の中身は関係ない。
talk は 会話する・言葉をかわす が主眼。 talk to /with人(人と話し合う)
sayは 話の内容が大事。say ( that...... )
tellは誰に / 何を 伝えたかが大事。SVOOの4文型を作るのは tellだけ。 tell 人+ ( that....)
問題を見てみよう!
He ( told / said / talked ) me that he would go to France.
彼は僕に言った / フランスにいくつもりだと。
SVOOの4文型(誰に / 何を伝える型)なので、toldしかない。
類題を見てみよう!
I'll ( talk / say ) to him about it. 彼とそのことを話してみますよ。
sayの後ろは必ず何を言ったのか具体的な内容が示されますので、ここでは×。talk to しかありません。「僕は彼とそのことについて話し合うつもりだ。」
貸す、借りる
無料で借りる borrow Can I borrow this book? この本借りられます?
無料で貸し与える lend Will you lend me your bike? 君の自転車貸して
有料で借りる rent She rented a car and went to Lake Inawashiro. 彼女は車を借りて猪苗代湖に行った。
問題を見てみよう!
I'll ( lend / borrow / rent ) some books at the city library.
市の図書館で本を借りるという文脈。なら無料で借りるborrowだ。
lendは貸し与えるだから×。rentは有料で貸す・借りるで×。
勝つ
試合/トーナメントに勝つ win He won the game. 彼は試合に勝った。
相手に勝つ defeat She defeated her rival. 彼女はライバルに勝った。
問題を見てみよう!
She ( defeated / won ) the tournament.
彼女はトーナメントで勝った(優勝した)。
目的語に注目。選手やチームがでてきてない。wonになる。
描く
塗って描く paint She painted the picture. 彼女その絵を(絵の具で)描いた。
線で描く draw She drew the picture ...with a pencil. 彼女はその絵を描いた 鉛筆を使って。
疑う対決! そうだと思う VS そうじゃないと思う
(そうであると)思う suspect The police suspected... that he stole the bag.
警察は疑った 彼がそのバッグを盗ったと
(そうじゃないと)思う doubt I doubt ...that God exists.
僕は疑っている/神が存在するのを
問題を見てみよう!
The police arrested him,but I ( suspect / doubt ) that he did it.
警察は彼を逮捕したが、僕は彼がそれをしたとは思っていない。
警察が彼を逮捕したのは「彼がそれをした」と思っているから。この場合はsuspectだ。僕はそうであるとは「思っていない」のだから、doubtを選ぶ。
意外な意味の他動詞
( run ) ( a shop ) 店を経営する
(realize) ( your dream) 夢を実現する
(miss ) (the train) 電車に乗り遅れる
SVO+前置詞....
of=off ベリベリと引きはがす分離のof
The man robbed me ... of my bag. その男は私から奪った / 私のバッグを。
No one can deprive you ... of your dignity. 誰も君から奪えない / 君の尊厳を。
of = about についてという意味のof
with (一緒にある)
The city provides people ...with water. その街は人々に供給している / 水を。(人と水が一緒にあるようにする)
He shared the room ...with his brother. 彼はその部屋を共有した / 弟と。 (部屋に弟が一緒にいる)
第一やらせ動詞
tell人to Vや、ask 人 to Vなど、SV人 to V型はすべて、自分が何かやるというより、人にやってもらうという意味になるんだ。4つのパターンがあるので見ていこう。
①「人にして欲しいなあ」と心に思っている段階。
②「人に〜しなよ・してよ」と口に出してみる段階。
③「人に〜しろよ」と強制する段階。
④「人に〜していいよ」と許可する表現。
①心の中で「人にしてほしい」と思う
□want 人 to V
I want you to marry me.
□expect 人 to V
I expect you to marry me.
②人に「してよ、してみたら」と口にだして言う
□ask 人 to V
I asked her to marry me.
□advise 人 to V
I advised him to marry her.
□encourage 人 to V
I encouraged him to marry her.
③「人にーやれよ」とやらせる
□tell 人 to V
I told him to marry her.
④「人に〜していいよ」とやらせてあげる
□allow 人 to V
I allowed him to marry her.
第二やらせ動詞 「使役動詞」
□make 人 V My mother made me study.
(546)
□have 人 V I had my secretary type the document. (542)
□let 人 V I let my secretary type the document.
]
□get 人 to V I got his secretary type the document. (541)
make 人 Vの場合は「これぐらいのことやれよ。」と、問答無用にすぐやらせるイメージです。
have は「これやっといて」「はい、わかりました」というイメージ。お金を払ってプロにしてもらうか、雇用関係があるため「当然すぐやってもらえる場合」に使います。
letはやりたいようにさせてあげる感じ。この場合、秘書が書類を作りたくてしょうがない感じですね。それをさせてあげるということ。
get の場合は「申しわけないんだけど、そういう理由なんだ。これやってくれるかな」「仕方がないですね、今回だけですよ」というイメージ。退勤時間間近に急ぎのしごとを頼んだかんじがします。つまり「苦労して説得して、人に何かしてもらう」これが get 人 to Vの心でしょう。
どうしてto があったり、なかったりするの?
—間が感じられる時は toありー
では(to あり)と使役動詞型(to なし)ではどのように違うのでしょうか。to は、「方向」を示しますから、相手をある方向へ押しやる力を示したのです。
□ tell(命令し) 人が→ to Vする方に向かうようにする。
□ force(力づくで)人が→to Vする方に向かうようにする。
したがって、toがあると「労力や時間をかけて、苦労して人に何かしてもらう、させる」意味になるんです。一方toがないと、「直接的」「すぐ行われる」という感じがあるのです。
makeは人Vと、force 人 to V, の違いはなんでしょうか? forceは「力づくで」というニュアンス。相手は抵抗したかもしれません。しぶしぶやったかもしれません。相手がしぶしぶ応じて何かをする感じがし,makeほどすぐやらせるというニュアンスがなくなります。一方makeは問答無用に何かをすぐさせたという言い方です。
□make 人 V He made her go there. 彼は(有無を言わせずすぐ)彼女にそこに行かせた。
□force 人 to V He forced her to go there. 彼は(力づくでようやく)彼女にそこに行かせた。
同じ「許可する」でも、let人Vにはtoがついてませんから、「やりたいことを自由にすぐやらせてあげる」感じです。一方allow人 to V, やpermit 人 to V はto がついてますよね。allow, permit,は「手続きや了解を得て〜を許可する」という意味で、すぐ許可するのではなく、相手に手間暇を感じさせるからtoが必要です。
get人to Vはtoがついていますよね。これは説得して相手をVする方へ向かわせるという「手間」があるため、to が入っていると考えられます。persuade人 to Vは、get人to Vと同じ理由でtoがあります。
まとめ—すぐやってもらう場合 toなしー
このように多少間(手間)を感じさせる動詞の場合はtoがあり、 make , have, letのように間を置かないものはtoがありません。実は15世紀までは、make 人to Vと、toがついていましたが、それがとれてできたのが今の使役動詞型のなのです。
toがとれかかっている動詞 help 人 (to) V —(548)
また一方では、toがとれかかっている動詞もあります。helpです。help人 (to) Vは、toがついている場合とついていない場合が見られます。これはどういうことでしょうか。歴史的には、help人 to Vが最初にあり、だんだんto がとれてきているのです。つまり過渡期にある動詞です。ちなみに toがあると「間接的」というニュアンスがでますので、「他者から言われて助けてあ
げた」というニュアンスになります。
□ John helped her to do her homework.
□ John helped her do her homework. なら直接、自分から進んで手助けしたという意味です。
知覚動詞ではtoなしを選ぶ
次は知覚動詞を見ていきましょう. 知覚動詞とは、see, hear, feelなど人間の知覚に関する動詞です。
知覚動詞の後ろには、主語、述語の関係の言葉が続きます。ここでは to Vは使われず、Vの原形やVing, Vppが来るのです。
□I saw John practice soccer. (私は見ていた ジョンがサッカーの練習をしているところを)(N547
S V O C
practiceにはtoがついてません。なぜでしょうか。SV人to V型の場合は「人をVする方向へ押しやる」ということから方向を示すtoVが必要でした。しかし、知覚動詞は「相手を、なんらかの行動に向かわせる」というニュアンスはありませんからtoは必要ないのです。
この動詞の原形がくる時には、「最初から最後までずっと見ていた」というニュアンスがあります。
それに対し、OのうしろにVingがくると、「一瞬だけちらっと見た」のニュアンスになります。
□I saw John practicing soccer. (私は見た ジョンがサッカーの練習をしているのを ちらっと)
S V O C
これは、Johnとpracticing soccerの間に be動詞のwas を入れれば分かることです。John (was) practicing soccer そう、過去進行形が隠れていたのです。 進行形が隠れているのですから、「一瞬ちらっと」というのはわかりますよね。
最後に OのうしろにVppがくるパターンです。
□I saw John’s bike stolen. (私は見た ジョンの自転車が盗まれるのを )
S V O C
これもJohn’s bikeとstolenの間に was を入れれば関係は分かります。John's bike (was) stolen そう、受け身の文が隠れていたのです。受け身の文が隠れているのですから「彼の自転車が盗まれるのを」という意味になるのはわかるでしょう。
—have ・get O Vppは特にネラワレル—
さあ、Point 135, 136, 137, 138 の最後の解説です。
□make O Vpp She couldn’t make herself understood in English.
S V O C
herself と understoodの間に wasを入れてみましょう。すると、She was
understoodという受け身の文が現れます。ネクサス有りですね。この文の構
造は「自分の話を相手に理解してもらう」状況を作れなかったのです。
これで「私は英語で私の話を理解してもらえなかった」という意味になります。
□ have モノ Vpp John had his bad teeth pulled out. (543)
S V O C
bad teeth とpulled outの間に wasを入れてみましょう。すると、受け身が
現れます。ネクサスがありますよ。「歯を抜いてもらう」状況をジョンはもっ
たわけです。ジョンは歯を抜いてもらった」という訳になります。
have 人 Vの時と同様に、お金を払うなど「してもらって当然」というと
きに、have O Vppを使います。
そしてこのパターンは(犯罪による被害)を表すことも出来ます。
Yoko had her bag stolen then.
ヨウコは「バッグを盗まれた」状況を持った。
□get O Vpp We have to finish the job today. We have to get it done today. (544)
S V O C
上記は「僕たちはその仕事を今日中に終わってもらう必要がある」です。
この構文は(使役:してもらう)だけでなく(事故による被害)があります。
I got my leg broken. 僕、足の骨を折っちゃったんだ。
無生物主語の場合
SV人 to V 型は、主語が無生物なら、人にやらせるというニュアンスはなくなり、「Sによっ
て(原因)を、人 to V(人はVする)(結果)」を表すようになります。
□ The Internet enabled us to communicate with each other instantly.
ネットにより (原因) 僕らはお互い即座に意思疎通できるようになった。(結果)
□ The earthquake caused the trains to stop.
その地震のため(原因) 電車はとまった。(結果)
https://youtu.be/6C6V-AVHJr4