◉英語の名詞は数えられるものと数えられないものがあるってほんと?
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I have ( a cat ).
T先生:「一匹のねこ」ってなんて言う?
Sくん:" a cat " です。
T先生:「二匹のねこ」なら?
Sくん:" two cats "です。
T先生:「ねこ」は数えられる名詞だね。
T先生:じゃ、「水」って1つ2つと数えられる?
Sくん:水ですか。難しいんじゃないですか。
T先生:そうだね。液体の水は数えるのが難しい。原則数えられない。waterのままで、watersとはしないんだ。
シルエット・リンカクがはっきりしていれば数える名詞
Sくん:数えられる、数えられないってルールがあるんですか?
T先生:あるよ。
影絵(シルエット)にしてもそれがなんだかわかる場合は数える。つまり「リンカク」がはっきりしてれば数える。
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上のイラストは「リンカク」がはっきりしていてわかる。こう言うのは数えられる。a cat だね。
Sくん:はい。 猫2匹なら two cats 犬3びきなら three dogs 鉛筆4本ならfour pencils、椅子が5つなら five chairsですね。
全部シルエットでわかります。リンカクがはっきりしてますから。
T先生:a はね、元々oneが最初だったんだ。それが an になった。an appleのように。13世紀ぐらいの話だよ。それがだんだんcatのように子音(しいん)で始まる名詞の時は n を落として、a cat と言うようになった。 one →an → a の順にできたんだ。
シルエット・リンカクがわからない、すぐ変わるものは数えられない名詞
T先生:でも「水」はどうだろう。水自体にはシルエット(リンカク)があるかな。
Sくん:ないですね。
T先生:そう、ないんだ。だから数えない。たとえ多くてもa lot of (water)のまま。sをつけない。
Sくん:先生、でもバケツの水とかコップの水、ペットボトルの水ならどうですか?シルエット、リンカクがありそうですよ。
T先生:スルドイネ。水自体にはリンカクはなくても、容器にはリンカクがある。(a glass of) water と容器の数で数えられるね。https://scrapbox.io/files/65c6dbec9c700d0025bf5972.webp
(A glass of) water / (two glasses of) water
T先生:はっきりしたリンカクがない場合、a-, -s, many-はつかない。数えられない。ただし容器などの助けを借り数えられると言うのはわかったかな?
Sくん:わかりました。水みたいに、リンカクがはっきりしないものはa- , - s、many-はつかないですね。
T先生:その通り。
たとえば chocolate。なにも板状とは限らない。それにとろーっと溶けたり、板チョコでもバキバキっと折ったりすると簡単に形が変わる。唯一これだという代表的なリンカクがないよね。こういう名詞は 基本、aや-sをつけた複数形の名詞にできない。たとえ多くても a lot of (chocolate)だね。sつけないでしょ。
紙もそうだ。数えない。( a paperとかある場合もあるけど、紙ではなく一つの論文という意味になったりする)だって切ったり、ちぎったりすると形がいくらでも変わる。一枚の紙でも紙だし、びりっとちょっと破いた紙片でも紙だ。唯一これだ!というリンカクがない。こういうのはa, -s をつけらない。多くの紙は、many papersとは言えない。 much (paper)とかだね。
こういう風に形がコロコロすぐ変わってしまって、唯一のリンカクをイメージしずらいものは数えないんだ。
このグループの名詞は以下のものがある。
water 水
chocolate チョコ
bread パン
chalk チョーク
paper 紙
salt 塩
water, chocolate, salt どうしても数えたい時は容器や形状の助けを借りて数える
Sくん:全部形が変わりやすいものばかりですね。でも、そうは言っても、どうしても数えたい時は?
T先生:容器や形状 の助けを借りて数える。名詞自体にはsをつけたりしない。いじらない。
a glass of water ア グラス オブ ウオーター コップの水1杯
a cup of coffee ア カップ オブ カフィー コーヒー1杯
two pieces of chocolate トゥー ピースィズ オブ チョコリット チョコ2かけら
three pieces of bread スリー ピースィズ オブ ブレッド パン3かけら
four pieces of chalk フォー ピースィズ オブ チョーク チョーク4本
five sheets of paper ファイヴ シーツ オブ ペイパー 紙5枚
a spoonful of salt ア スプーンフル オブ ソルト 塩スプーン1杯
Sくん:なるほど。形がすぐ変わって、唯一のリンカクが思いつきにくいものは容器や形の助けを借りて数えるけど、a, -sはつけないか。
lunchもaがつかない。リンカクが1つに決まらない
T先生:リンカクがはっきりしないものと言えば、lunchとかbreakfast, dinnerは a, -sとかはつかないんだ。どうしてだと思う。
Sくん:わかった。昼食と言ってもりんごとサンドイッチだけの人もいれば、おにぎりの人もいればお弁当の人もいる。lunchと言っても「リンカク」が定まりません。
T先生:そうだね。だから、基本、Did you have ( lunch)? 「昼食食べた?」になる。
目に見えなくても数えられる場合=最初と最後があり、ワンセット感があるもの
T先生:目に見えない、love、peaceも数えないね。リンカクないものね。
Sくん:逆に「目に見えないけど数えられるもの」はありますか?
T先生:あるね。「最初と最後がはっきりしていれば、ワンセットとみなされる」たとえば、授業とかね。最初と最後がはっきりしている。あと火事。火は数えられないけど、火事なら a fireで火災1件として数えられる。これはね、最初と最後がはっきりしていれば広い意味で「リンカク」があると考えられるからなんだ。「先週風邪にかかった」も、最初と最後があってワンセット。 Last week ...I had a cold.でいい。
<目に見えないけど最初と最後があり、ワンセット感があれば数える>
I have four classes ... in the morning. 4つ授業があります... 午前中に。
We need to take a rest. 僕たち一休みが必要だろ。
Last week ... I had a cold 先週、僕は風邪にかかった。
I like dog. と I like a dog. と I like dogs. の違いが言えますか?
T先生:最後だよ。「僕は犬が好き」って言ってごらん?
Sくん I like dog.です。
T先生:ちょっと待った(笑)犬ってリンカクあるよね。だったら、数えられる。数えられるのに「 dog」 だと「リンカクが崩れちゃう」。これって、「私は 好きです 犬の肉が」とも聞こえるんだ。 I like apple. ならやっぱりappleのリンカクが感じられず、すりおろしりんごとか、カットリンゴになってしまう。あのまるっとしたリンカクがぐずぐずに崩れた状態ね。
Sくん:え、ちょっとショックです。どう言えばよかったんですか。
T先生:I like dogs. と (無冠詞+s )にするんだ。すると、「世の中の犬全般的」に好きって意味になる。
I like cats. ねこというものが全般的に好き (無冠詞+s )
I like dogs. 犬というものが全般的に好き (無冠詞+s )
I like chocolate. チョコレートが全般的に好き。 (無冠詞 )
*chocolateはすぐリンカクが変わるので数えないため-sをつけない。
Sくん:先生、I like dog.がリンカクが崩れてやばいのはわかりました。じゃ I like a dog. はどうですか
T先生:これね、「犬、一頭丸ごと食べるのが好き」なんだねとからかわれる可能性がある。だからやっぱり(無冠詞+s ) I like dogs. が一番無難だよ。I like to eat a chicken.は「チキン一羽丸ごと食べるのが好き」。I like chicken. ならリンカクが崩れている。「鶏肉が好き」という文になる。
I like to eat a chiken.鶏一羽まるごと食べるのが好き
I like chicken.鶏肉が好き 🍗
I like chikens. 鶏(という鳥が)が全般的に好き。🐓🐓🐓🐓🐓🐓🐓🐓
I like a dog. 犬一匹食べるのが好き
I like dog. 犬肉が好き 🍗
I like dogs.犬(という動物)が全般的に好き。🐶🐕🐩🐶🐕🐩🐶🐕🐩
まとめ
①1つのシルエット、リンカクがはっきり頭に浮かぶものは数えることができる
a cat,
two dogs
three desks
four pencils
②すぐ形が変わり、唯一のリンカクが頭に浮かばないものは数えない (a, -s, manyがつかない)容器や形の助けを借り数える。
a glass of ( water )
a spoonful of (salt)
two bottles of (wine)
Did you eat (lunch)? <lunch, breakfast, dinner> は種類/形が多すぎて唯一のリンカクが思い浮かばないため数えない。
③hairや(イワシなどの魚) fishはごちゃっとして重なり合っている。リンカクがはっきり見えづらくなる時も数えない。
She has long (hair). * long hairsでない
He caught a lot of (fish). *二匹でもfish。
④目に見えないものは原則数えない。
love愛、peace平和
⑤目に見えなくとも、最初と最後がはっきりしているものはワンセットのリンカクありと認識される。
I have four (classes)... in the morning.
I caught (a cold )... last week.
⑥ (無冠詞 +s )は全般的なことを表せるので、I like...と相性がいい。
I like cats. 猫が全般的に好き
I like dogs. 犬が全般的に好き。
I like dog.だとリンカクが崩れ、犬肉が好きになる。
I ate apple. ならリンカク崩れる。すりおろしリンゴとかカットリンゴを食べた感が出てくる。
練習 学んだことを図にしよう。(何度もノートに描いて何も見ずに図を描けるようになったら終了だ)
上級者むけ いわゆる総称のthe
Sくん:最後に、「ライオンは=百獣の王だ」の場合はどうですか。
T先生:The lion is the king of beasts. となるね。
Sくん:lionにthe をつけるんですか。全般的なものは無冠詞+sと習いました。
T先生:このtheは「きりわけるthe」なんだ。theは目の前のものを「それ....」と指させるものなんだけど、そうすると「他のものとは違う」と言う意味も発生する。だからtheは「種別」を強調するときには出現しやすいんだ。
animal動物界にはいろんな生物がいるけど、ライオンという種(しゅ)はその一部だ。他の動物種と切り分けた、「具体的ではない、種(しゅ)としてのライオンを差すからthe lion」だ。2つ目のthe kingのtheは王は唯一だからtheだね。beastsは無冠詞+sだろ。「世の中全般の獣たち」と言う意味さ。まとめると、「世の中全般の獣たちの、唯一の王が 、the lion (種別,シンボルとしてのライオン)だ」と言うわけさ。
だから、「コウモリは、夜行性だ」と「コウモリという生物種」に共通する特徴に言及する場合には theを使って、The bat is noctural. 「コウモリという種は夜行性だ」でもいい。
もう少し細かくいうと、動物 animal 界に属するパーツの1つ(1つの種)で、かつ、どのライオンにも共通していることを言おうとしているのなら、the lionでいい。「心臓は重要な臓器だ」と言いたい場合、心臓は体に属するパーツの1つ。かつどの心臓にも言える内容を言おうとしているのなら、The heart(ハート) is an important organ(オーガン).となる。
このような、具体的な「そのもの」でなく、「抽象的な種(族)」を表し、それに共通する特徴を述べる場合、総称のtheと呼ばれるものを使い、the単数名詞で述べることが多い。その一方、「(具体的な生き物としての)ライオンを見たことがあるか」は、Have you ever seen a lion? でよい。「ライオンという種」という抽象的な話ではなく、具体的な動物を見たことがあるかと言っているからね。