◉時制の一致の例外について
He said that he loves her.
He said that he loved her.
どちらも正しいです。
He proved / that the earth goes round the sun.
彼は証明した 地球が太陽の周りを回っていることを。
He proved / that the earth went round the sun.
彼は証明した 地球が太陽の周りを回っていることを。
これもどちらも正しいです。
真理は時制の一致の影響は受けないと教えてきたのですが
参考書には以下の記述があります。
マイケルスワン「オックスフォード実用現代英語用法辞典」では、元の話し手の現在および未来が、依然として現在であり、未来である場合には、伝達者は元の話し手の時制を用いても、変えても構わないことがしばしばおきる。どちらもよくつかわれる。とあります。
He proved that the earth (goes / went) round the sun.
ここからすると、lovesでも lovedでも、goesでも、wentでもどちらでもよいことが分かります。
まずは、Galilego said / that the earth moved around the sun. が「基本の言い方」です。
つまり、「過去の発言」をそのままレポート、報告しているだけの文です。これは十分アリです。
主節が過去形なのに、that以下の文で動詞を現在形にわざわざ直して、Galileo said / that the earth moves around the sun. と言うのは、話し手が、「今でもその情報は有効だ」と思っていることを反映したものです。
もう一つ例文を出します。
He said / that he loved her.. これはOKです。愛していると言ったと過去の発言を報告したわけです。
He said / that he loves her. これもOKです。話の内容が今でもまだ有効だよ,今でも愛しているよと伝えるモードに変わっただけです。
ただし、that 節内の動詞を積極的に過去形にして使うときもあるのです。
①話し手の話が正しくないと思っている時
②今も内容が有効かはさておき、その時確かに言ったと、単に過去の発言の報告をするとき。
① Ryota said that Taro was a good guy, but I don't think so.
この文を話している人がRyotaの話の内容が違うのではと思っている場合は過去形。
②Ryota said that he loved Emi.
今も愛が有効かはさておき、その時確かに言ったと、単に過去の発言として報告をするとき。
上記①②の場合に当てはまる時には、過去形がより適格です。
結局文脈がないと時制の一致の勉強はできないということになりますね。