◉動名詞かそれとも現在分詞か
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Doudan-Tsutsuji
動名詞の意味上の主語か?現在分詞か?
T先生:大修館・英語教育の佐藤誠司先生のコラムはいつも読ませていただいている。目からうろこの情報も多く、大切に保存している。7月号は動名詞についてであった。ちょうどこのコラムを読んだことと、生徒から意味上の主語について質問を受けた時期が重なったため、このエントリーを書いてみた。
生徒から動名詞の意味上の主語についての質問を受けた。
以下の文の( )は分詞の被修飾語とはとれないだろうかという質問だ。
Cancer can be detected simply by (dogs) examining the smell of a person's breath.
この問いに答える前に、センターからの英文を見てみよう。
This shrinkage is caused by (moisture within the wood ) escaping into the atmosphere.
このような縮みが生じるのは (木の中の水分が)大気中に逃げていくことによるものだ。
この文では、( )は動名詞の意味上の主語としか言えない。現在分詞では意味が通じない。意味の上からわかる例である。
先ほどの文に戻ろう。
2 Cancer can be detected simply by (dogs) examining the smell of a person's breath.
文2の( )はまぎらわしいが、よく考えればやはり動名詞の意味上の主語だろう。理由としては examiningがもし分詞だとすると、which examine the smell of a person's breathと関係詞の制限用法で書き換え可能になる。examineと現在形のため、これは「人の息の匂いを調査するための(のが専門の)犬」という意味になる。(他にも犬がいて、人の息のにおいを調査しない犬がいるということが前提)ところが本文では、「どんな犬でも、たいした訓練をせずにそのするどい嗅覚でガンを探知する」という文がこの文の前に出てくる。よって、ここは動名詞の意味上の主語「犬がー人の息の匂いを探知すること」ととるのがよいと思う。
3 The dog was attracted by the smell of (a man ) roasting meat.
文3は、両方に解釈が可能だ。「その犬は肉を焼いている男の匂いにひきつけられた。」
①現在分詞なら、roastig meatは a manにかかる。あくまで肉というより、「男の匂い」のほうにひきつけられている。なくはないが、こういうシチュエーションは少ないかも。
②動名詞の意味上のS+動名詞であれば、「その犬はひきつけられた」のは、「男がー肉を焼いている(匂い)」とも解釈ができます。普通は②後者の意味になるだろうと思われます。つまり動名詞の意味上の主語という解釈のほうが常識に照らし合わせて自然かもしれません。
4 there was almost an accident because of (the sports car) ignoring the traffic signal.
文4のパターンでは( )は動名詞の意味上の主語でも、分詞の被修飾語でもどちらでもよさそうだ。分詞を関係詞の制限用法で書き換えて、the sports car which ignored the traffic signalとしても十分通じる。(スポーツカーは何台も通っているが、信号無視したのがそのスポーツカーだったと考えることができる)
文1の場合は、日本語訳からも分詞ではおかしいことがわかった。
文2では、分詞としても日本語的には不自然さをあまり感じないが、文脈によって、おかしいことがわかった。
文3は、どちらでもよいが、動名詞の意味上の主語ととらえる方が常識に照らし合わせて自然。
文4は、どちらともとれる。
いろいろ見ていくと、入試で前置詞+名詞+Vingを含む文の訳出を求められる場合は、まず名詞は動名詞の意味上の主語として「〜が」としておくほうが無難な気がする。それがテスティングポイントだろうし。