◉代名詞の語法
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Sea / MinamiSouma
代名詞の it の基本
itは「それ」と訳されることが多い。相手と自分がお互いにどれのことか共通してわかっているものに使う代名詞だ。
例えば、目の前に一匹だけネコがいて、それが話題に出たとする。するとどのネコかお互いわかる。この場合、「いっせいのせ」で同じネコを指差すことができる。これが代名詞の it である。Look at the cat. It's really cute.
it と one
下の英文では it / oneどちらがいいだろうか。
There is something wrong with my computer. コンピュータの調子が悪い。
I want to buy a new ( it / one ). 新しいやつを買いたいよ。
答えは one。
it「それ」だと、=the+名詞で、一度前に出てきた、調子が悪いやつを買うことになってしまう。
oneは不特定のもので「なんでもいいから一つ」=a +名詞。なんでもいいから一台(computer)を買いたいので、oneが正解。
類題 My washing machine has been broken. 僕の洗濯機は壊れちゃった。
I need to buy a new ( it / one ). (なんでもいいから)新しいやつを一台買う必要がある。 答え one.
より深く
oneはしっかり形があって、数えられる名詞にしか使えない。例えば、水や塩など、これといったはっきりした形がないものにはoneは使えない。その場合は、oneであらわさず、もとの名詞のままで書くことになる。
one と the other
2つあるもののうち、一つは oneで表し、残った一つは the otherで表す。 otherは「他」という意味だが、なぜtheをつけるかというと、2つしかないので、1つがoneとしたら、残ったもう1つには自動的にtheがつく。「それ」と特定できるからだ。そのためthe otherとする。「残ったそいつ」!というわけ。
例えば、2つりんごを買ったとする。1つは自分が食べてしまい、残りの1つは兄が食べた場合次のようになる。I bought two apples. I ate one of them. My brother ate ( other / the other ). 答えは the otherだ。もう一つ例を出そう。もらえる絵が2枚あったとして、I don't want this one. こっちは欲しくない。 I want the other one. 残ったもう一枚の方が欲しい。とは言える。
one と the others
3つ以上ならば、1つは one, 残り全部は the othersとなる。残り全部と特定できる場合、the othersと s をつける。
例えば、姉が3人いたとする。1人は福島に住み、残り全員は東京に住んでいるとする。I have three sisters. One of them lives in Fukushima and (the other / the others ) in Tokyo. 答えは sがついているthe othersだ。the otherだと残り1人になってしまい×。
類題 市の図書館で本を3冊借りた。I borrowed three books at the city libary.
一冊は面白かったが、残り全てはつまらなかった。One of them was interesting, but ( other / the others ) were boring.
3冊のうち1冊はone。残り全ては the others となる。
some と others
40人のクラスで, 10人がBTS大好きのファンで、10人は嫌いとする。(残り20人はどうでもいい派だとする)
この場合、Some..「中には...だ」、 others「また中には....だ」を使う。
「中にはBTSが好きな生徒もいるし、また中には好きでない生徒もいる。」
Some students like BTS while ( the others / others ) don't.
答えはothersだ。どうして the othersを使わないかというと、BTSが好きでない生徒が「残り全員でないから」だ。40人中何人かは嫌いという場合、some...に対応して、othersを使う。
類題 中には1日8時間寝る生徒もいるし、また中には5時間しか寝ない生徒もいる。Some students sleep eight hours a day while ( another / others ) sleep only five hours. 答えは others。40人クラスだとして、8時間寝る生徒が数人、5時間しか寝ない生徒も数人いるような場合である。このように、あるグループ内で数ははっきり示せないが、「何人かは...だ。また何人かは...だ」というあいまいな表現の場合、some... others....が活躍する。くどいかもしれないが、残り全員でない限り、othersにtheはつけられない。
another
anotherとは、an+otherなので、「もういっちょ追加」なのである。もうすでにあるところにもう一つ追加という感じだ。
コーヒーもう一杯いかが? Would you like ( the others / another ) cup of coffee?
答えは、another。
類題 これの色違いのやつありますか。Do you have this in ( some / another ) color?
より深く anotherは複数のものをひとまとめにしてしまう力もある。例えば、あと10分待ってください。なら、Could you wait another ten minutes? (for ten more minutesも良い)となる。10分をひとまとめにして考えているからanother ten minutesで成り立つ。
All と Each と Every
3つとも全部「全て」だから同じと思うかもしれない。しかしまず意味が違う。 All of the students なら学生全員 (複数の生徒と見てそれらが全員)、Each of the students (of the....), ] Each (of the....)はあっても、3つの中で一つだけ Every (of the....)という代名詞としてのEveryの用法がないためだ。
I watched ( all of movies / all of the movies ). 僕はそれらの映画を全部をみた。 答えは all of the movies だ。 all「全部」は、いったいどんなグループの「全部」なのか、まずは、特定しなくてはならない。、of the 名詞(of the movies) か、of 所有格+名詞(of my cars)を置く。 allを使うには、グループを限定した上で、その全てと言わなくてはいけない。よって all of moviesではどの映画たちか限定していないため×だ。all of the movies が正しい。ofをとって all the moviesも言える。
Each of ( students / the students ) has his/her opinion. それぞれの生徒が(異なる)意見を持っている。答えはthe studentsだ。Allと同様、Each of...の後ろはやはりグループを限定しておかなければいけない。the 名詞か、所有格+名詞が必要。
Eachは1人1人異なるバラバラの存在として見ていて「それぞれ」と言っている。そのため単数扱い。だから動詞も haveでなく、hasになっているのに注意。
Every は名詞の前に置いて、Every student (sをつけない!)と言える。everyは一人一人別々にみた上で、なおかつ、全員同じとみなして単数扱い。しかし、Everyはあくまで形容詞なので、Every of the....という代名詞としての言い方ができない。
類題 (All / Every / Each ) of us has interesing ideas.
答えは、Eachだ。
Allは複数扱い。動詞が has となっているのでだめだ。EveryとEachは単数扱いになるけれど、Every of the...の言い方はないため、答えはEachとなる。念のためだが、下にEachの使い方を述べる。
代名詞のEach Each of 特定される複数 例 Each of the students (生徒それぞれ)Each of us (私たち一人一人)
形容詞のeach Each student ( in this class) このクラスのそれぞれの生徒 も可である。
「生徒一人一人それぞれが / 持っています/ 面白いアイディアを」
Ea of th stu s / ha / int id s.
both と either と neither
bothは○○。2つのうち両方とも. Both of my parents are big fans of Southern All Stars.
eitherは○×。2つのうちどちらか1つ(どちらでも)You can take either of the books.
neitherは××。2つのうちどちらもーでない。Neither of them likes natto. *動詞は単数が原則。
より深く
Eitherは、2つある選択肢のうちどちらかを選択しても良いということ。You can take either of them.
notとeitherを使うと、AもBも両方...でないになる。これは個別にみてAも×。Bも×で、結局両方×になる。
My sister doesn't like natto, and I don't ( too / either ). 妹は納豆が好きではないし、私も好きではない。
答えは not....eitherだ。tooは肯定文の時だけ使える。 My sister likes natto and I like it, ( too / either). 答えはtoo