先天盲開眼者の視覚世界
https://gyazo.com/2b5c44e6c209faed25337155108ad546
©東京大学出版会
ジャンル:[]
出版社内容情報
《内容》 開眼手術を受けた先天性盲人が,何も見て取れない手術直後の状態から,色・大きさ・形など物の属性ならびに事物や顔を把握していく過程を,長年の綿密な観察と系統だった実験で追究する本書は世界に誇れるものである.視知覚の謎に迫るとともに,視覚障害者の認知活動を開発・形成するための手立てを探る.〈編集担当から〉 目が見えなかった人が開眼手術を受けて目に光が入るようになれば物が見えるものと単純に考えていたが,見るということはそんなに簡単なことではないことが,この本によってよくわかる.著者は,開眼手術を受けた先天盲の人と協同で,知覚や認知の実験と訓練を20年余の間つづけてこられた.はじめ色の違いがやっとわかる程度だった開眼者が,徐々に二次元の図形,立体,物,顔を認識できるようになる経過をていねいに追い,人の知覚や認識のでき上がっていく過程を解明していく.人間の認識の不思議に迫るとともに,科学的追究の厳しさと面白さを知ることができる. 《目次》 〈主要目次〉 序章 問題の所在と本書の課題1章 開眼手術前後の視覚障害状況2章 保有視覚と手術前後の視覚体験3章 色名と色の対応4章 図領域の探索活動とその展開5章 立体の弁別と視点6章 事物とその属性7章 属性の抽出とその総合8章 視覚の発生と非言語的交信行動の形成過程9章 鏡映像の知覚と定位終章 残された課題と今後の展望
目次
序章 問題の所在と本書の課題
1章 開眼手術前後の視覚障害状況
2章 保有視覚と手術前後の視覚体験
3章 色名と色の対応
4章 図領域の探索活動とその展開
5章 立体の弁別と視点
6章 事物とその属性
7章 属性の抽出とその統合
8章 視覚の発生と非言語的交信行動の形成過程
9章 鏡映像の知覚と定位