メッシュネットワークと携帯電話網とLPWAの話
https://gyazo.com/91ff5ac32f563ee9e1ddd01f0e879c0a
◆はじめに
@ルーティングプロトコルのセッション
コメント「ダイナミックルーティングが有効なのってどんなときですか?」
suima.icon「メッシュネットワークとかですね」
コメント「メッシュネットワーク・・・?」
以下4つの違いについて話します
一般的な無線LAN
無線メッシュネットワーク
携帯電話網 3G/LTE
LPWA (Low Power Wide Area)
図はgyazoのリンクをチャットに貼っていくつもり(忘れてたら教えてください)
◆もくじ
一般的な無線LAN~無線メッシュネットワーク
モバイルとは
モバイルネットワーク
LPWA (Low Power Wide Area)
◆一般的な無線LAN~無線メッシュネットワーク
一般的な無線LAN(Not 逸般の誤家庭)
1部屋の場合
一軒家の1Fと2Fの場合
オフィスの場合
◆1部屋の場合
https://gyazo.com/36c4901c4ae517ac5d832af24f37dcef
AP:アクセスポイント
◆一軒家の1Fと2Fの場合
https://gyazo.com/14ba0ecb3d585e6d78336bff31c8ef53
◆オフィスの場合
https://gyazo.com/d0a52f226d756ed41b356a741ed520b0
SSID:無線LANに接続しようとすると出てくる一覧に載ってる名前
ESSID:複数のAPを同一ネットワークと見なすアレ
◆無線メッシュネットワーク(狭義)とは
Wireless Mesh Network : WMN
https://gyazo.com/297ebf77c22dfbc757117f6a05222c2e
◆無線メッシュネットワーク(狭義)とは
AP間が直接無線接続するネットワーク
最近登場している無線LANルーターの「メッシュ」はこれを指す
AP-X ⇔ ノードA や AP-Y ⇔ ノードBは従来の無線LANと同様の接続
インターネットと通信する場合はGW(ゲートウェイ)となるノードが必要
APは無線メッシュネットワーク用と従来の無線LAN用でNICを2枚持つことが多い
TCP/IPを想定
◆無線メッシュネットワーク(広義)とは
https://gyazo.com/d79bbb855c24592e8ecbe31e9f506a7d
◆無線メッシュネットワーク(広義)とは
ネットワークに属するノードが直接相互に通信する
直接通信できない(届かない)ノードへの通信は間にいるノードが中継する
マルチホップ
TCP/IPに限定しない
Zigbeeなどの軽量規格で通信する無線センサーネットワーク(WSN)
◆ここまで無線メッシュネットワークの話
OK?
◆モバイルとは
モビリティとも呼ぶ
日本語で言うと…?
Thinking Time
◆モバイルとは
「移動すること」
ネットワークにおいて移動するとは…?
Thinking Time 2nd season
◆ネットワークにおいて移動するとは
「属するネットワークが変わること」
「通信経路が変わること」
どういうこと…?
◆ネットワークにおけるモビリティ
https://gyazo.com/b1cc93a845c3cf099af651b10b3c6f6c
ネットワークが変わるとアドレスが変わる
アドレスが変わると通信経路が変わる
◆どんな影響が?
通信相手(ホスト, サーバetc)から見て相手が変わる
セッションが途切れる
もともとのセッションの役割は同一の相手であればメッセージのやり取りや1つのメッセージが複数パケットにまたがってもそれを一連の流れと認識するというもの
同一の相手=アドレスが同じ
アドレスを使わずにクッキーだけで認識してたら多分大丈夫だけどそれはL7の話なので下のレイヤー的にはセッションは途切れている
ファイルダウンロードやアドレスベースの通話は途切れる
◆携帯電話網 3G/LTE
https://gyazo.com/133d8ca873ebce29c8f6c6f2e15c1a38
基地局からの電波を拾って通信
基地局と基盤ネットワークは有線接続(ごちゃつくので図では省略)
基地局の電波が届く範囲 = セル(cell) → セルラー
または携帯電話網
3GとLTEは規格は違うが基本的な仕組みは同じ
◆携帯電話網 3G/LTE
移動しながら通話したら通話は途切れるか?
新幹線やタクシーに乗りながら
No
なぜか?
◆携帯電話網 3G/LTE での通信
アドレスではなく電話番号やSIMカードのIDで通信を管理
ネットワーク基盤側でどのノードがどの基地局配下にいるかすべて把握している
別の基地局配下に移動するときは通信を継続したまま基地局を切り替えるようネットワークが頑張る
ハンドオーバー ※携帯電話網やネットワークに限らず何かしらの処理により切り替えるの意
通信を継続したままのハンドオーバーを「シームレスハンドオーバー」と呼ぶ
詳しくは「携帯電話網 仕組み」でggるといろいろ出てくる
◆携帯電話網における移動
https://gyazo.com/2ca127721f516d97766a6f173e4a27a7
◆音声通信とデータ通信は違うの?
仕組みの考え方は同じと思ってOK
インターネット側との通信部分は音声通信にはない部分
今は音声もデータ通信なので実質同じ
VoLTE(Voice over LTE):LTE網で音声通信する
◆モビリティに見る携帯電話網と無線LAN/無線メッシュネットワークの違い
携帯電話網
移動により途切れそうになったらネットワーク側が 頑張ってハンドオーバーする
手厚い仕組み だから高い ※インターネット接続と比較して キャリアの料金が高いのは知らん
無線LAN/無線メッシュネットワーク
移動でアドレスが変われば通信が途切れる
途切れないようにするのはアプリ側の仕事 ネットワークは何もしない
アドレスが変わらなくても経路情報が更新されなければ通信できない
ここはネットワーク側でがんばることもできる(標準では何もしない)
◆LPWA (Low Power Wide Area)
無線LAN、携帯電話網は共に高スループットを目指したネットワーク
1機のAP、基地局がノードを多く抱えるとスループットが下がる
範囲を制限する、多数配置するなどする必要がありコストがかかる
帯域が大きい分ノードの消費電力も大きい
IoTをはじめとして、「スループットいらない、省電力、設置コスト安く」の需要
この需要を満たすのがLPWA
◆LPWAの特長
ベースはTCP/IPまたはそれより軽いプロトコル
ネットワークトポロジーは携帯電話網と同様
AP間は有線、または直接インターネット接続
1つのAP※で広範囲をカバー(周波数帯などによる工夫)
無線LAN 2.4GHz :100m
携帯基地局:数百m
LPWA:数十km
帯域や通信頻度・方式により低消費電力
※プロトコルによりAPやGWなど呼称はさまざま
◆まとめ
絵に描くと似てる
IP網と携帯電話網はコンセプトが違う
覚えなくてOK
キーワードでggったらいろいろ出てくる
無線LANルータのメッシュモードは干渉に要注意
WSNはIPA ES 2019春 午後2 問2 にも出題された
https://gyazo.com/e89b438f98eb8e54c7fd61d0306b7eab
今回の資料で使ったアイコンはこちらから