コンピュータサイエンス入門_アナログとデジタル
https://gyazo.com/ff436d6cae7cb493ccfc9101159c3889
◆ 対象者
レイヤの低い話
組み込み系プログラマ以外の人は業務でたぶん活用できない
現代の世界を理解する目は培えるはず
◆ おことわり
正確性より説明のわかりやすさを重視しています
センサの実装方式は紹介したもの以外にもあります
中学・高校レベルの数学、物理、化学の知識が必要な部分があります
◆ コンピュータサイエンスとは
コンピュータ(計算機)を用いた情報処理のための基本的な考え方や理論
狭義にはコンピュータの中での情報の扱い方を指す
データ構造
アルゴリズム
計算量
◆ 今回の範囲
情報処理の中の入力と出力にフォーカスする
入力
処理 ⇒ 対象外
出力
https://gyazo.com/5484671b90d2db8f421aea760c175e83
◆ 具体的には
入力 Input センサ
物理事象
エネルギー、力
映像、音声
処理 Computing
変換、圧縮
暗号化/復号化
出力 Output アクチュエータ
物理事象
エネルギー、力
映像、音声
◆ 歴史
入力 ⇒ 処理 ⇒ 出力 の流れはアナログでもやっていた
物理事象を他の記録しやすい物理事象(状態)に記録していた
アナログを別のアナログに保存
レコード(音を物理的な "溝" に変換)
アナログ信号をデジタルにしてアナログで保存
VHS、フィルムカメラ
アナログ信号をデジタルにしてデジタルで保存
磁気:磁気テープ、HDD
電気:SSD、フラッシュメモリ
溝(光):CD、DVD、Blu-ray
◆ 入力 - センシング
光(画像、映像)や音をどのように情報に変換するか
光
光があたると電気が発生するセンサ
CMOSセンサ、LED
音
振動(時間的な変位の変化)を電気信号へ
マイク ⇒ 振動を誘導電流の変化に変換して電気信号へ
◆ 入力 - センシング
変位そのものを電気信号へ
コンデンサ
変位の変化を電気信号へ
誘導電流
物理事象により抵抗値が変化することを利用して電気信号へ
温度センサ(熱電対)
◆ 物理の復習
加速度 m/s^2 速度の微分
速度 m/s 変位の微分
変位 m 位置
◆ 入力 - スマホに入ってるセンサ
地磁気センサ
地磁気が電流に及ぼす影響を利用
ジャイロセンサ
回転してる素子に対して力がかかると回転速度が変化することを利用
加速度センサ
バネの伸び縮みの変位を利用
F = kx = ma (k: バネ定数, x: 変位, m: 質量, a: 加速度)
◆ 入力 - 速度のセンシング
いろんな方式がある
GPS
位置情報の微分
ドップラー効果
◆ 入力 - その他
光
可視光以外にも赤外線を使ったり
超音波
ソナーとか
気圧センサ
気圧により体積が変わる ⇒ 変位
◆ 出力 - アクチュエータ
アクチュエータとは
入力された信号を物理運動に変換するもの
電磁誘導で磁石を動かす
スピーカー、モーター
電圧により変化する性質を利用
液晶テレビ
電流により変化する性質を利用
ブラウン管テレビ
◆ A/D変換、D/A変換
電気信号の処理の話
A/D変換
アナログ ⇒ デジタル
アナログ ⇔ デジタル のニュアンスで使われることもある
D/A変換
デジタル ⇒ アナログ
◆ アナログとデジタル
アナログとは?デジタルとは?
◆ 連続と離散
アナログ 連続
1 の次は 1.00…01
デジタル 離散
1 の次は 2
◆ 標本化(サンプリング)
時間軸や座標に対するA/D変換
↓ サンプリング定理がよくわかる図
https://gyazo.com/08de74acf5af147d4f498c7cfa8c97f4
◆ 符号化(コーディング)
電流などの強弱・大小に対するA/D変換
◆ 解像度と分解能
英語だとどちらも Resolution
解像度
標本化の細かさ
分解能
符号化の細かさ
ハイレゾ ⇒ High Resolution
◆エンコードとデコード
エンコード
「30°の回転」から「30という数値」を取り出す
デコード
「30という値」から「30°の回転」を取り出す
◆ 用語小ネタ:応答性
基本的にデジタルで処理するものはA/D変換が必要なため遅い
アナログのまま処理できる方が速い
センサの応答性は物理事象の変化から電気信号の変化のラグ
◆応用:技術はいろんな要素から成り立ってる
xR (VR/AR/MR)
位置情報
座標
姿勢
動作情報
CG
レンダリング
映像合成
◆リクエストコーナー
何か聞きたいこと・説明してほしいことがあれば
〇〇の仕組み とか
次回のネタも募集
参考