災害文化スタジオ2025
企画書
rev. 2024/12/12
rev. 2024/12/06
2024/11/27 本江正茂
概要
東日本大震災の発災から14年近くが経ちました。その後も多くの自然災害がおき、その度に大きな被害が生じています。地震や台風、火山の噴火など、自然災害の発生そのものは避けることができません。私たちはある種の覚悟をもって、災害の起こりうる国土に暮らしているのです。
仙台市は、東日本大震災のメモリアル事業として、あらたに中心部メモリアル拠点を設置しようとしています。その基本理念 には「災害とともに生きる文化の創造」が掲げられています。「災害は発生するものと認識した上で、災害が起きても、それを乗り越える術を持った社会文化」を「災害文化」と呼ぶとし、「災害文化を創造する」ことを中心部メモリアル拠点のミッションとしています。 このコンセプトを具体化すべく、仙台市中心部の文教地区である青葉山交流広場に、音楽ホールと中心部震災メモリアル拠点 からなる複合施設が整備されることになりました。なお、本江FDCセンター長はこの一連の事業にアドバイザーとして継続的に参画しています。 フィールドデザインセンターが開催する「災害文化スタジオ2025」 は、この仙台市の事業が示す「災害文化を創造する」というコンセプトを理解したうえで、
1. どのような行為が、災害文化の現れだといえるか。
2. その行為が、それを必要とする人々の日常生活に定着していくためには、どうしたらよいか。
……を様々な分野のメンバーとともに考え、なんらかのプロダクトやサービスをデザインするワークショップ=PBLデザインスタジオです。 FDCが行う「PBLデザインスタジオ」 とは、様々な分野から集まったメンバーのコラボレーションを通じて、社会課題の解決を目指す、プロジェクト駆動型のデザインワークショップです。参加にあたり、いわゆる「デザイン」の経験は問いません。 災害は誰もが当事者になりうる課題です。「災害とともに生きる文化」をいかに創り出し、日常に定着させていくかを、一緒に考えてみましょう。
今回のスタジオの技術的な裏テーマは、生成AIの活用です。クエスチョン バーストをはじめとするブレインストーミングやアイデアの検証プロセスに、積極的に生成AIを活用し、その有効性を考えてみたいと思っています。 主催 東北大学大学院工学研究科フィールドデザインセンター
後援 仙台市
参加資格
東北大学、宮城大学、東北芸術工科大学ほか、対面参加可能な学生、大学院生
その他関心のある方。社会人もご参加いただけます。
受講にあたり、いわゆるデザイン教育を受けた経験、デザイン業での実務経験は必要ありません。
全日程に参加できなくても参加可能です。ご相談ください。
参加費用
受講料は無料です。ただし交通費など実費負担の場合あり。
単位の取得
このスタジオは課外活動で、大学の単位が認定されるものではありません。
会場
東北大学 フィールドデザインセンター ほか
謝辞
問い合わせ先
東北大学大学院工学研究科フィールドデザインセンター info@eng.tohoku.ac.jp
日程
2025年
2月5日(水) Day1 キックオフミーティング @FDC
1300 参加者集合
1300 趣旨説明
1330 アイスブレイク
1400 災害文化専門家によるレクチャ
佐藤翔輔さん(東北大学災害科学国際研究所)
佐藤陽子さん(仙台市防災環境都市推進室)
桃生和成さん(くらしともしもの研究所)
1700 まとめ
2月7日(金)Day2 サイトツアー
10:00-17:00
以下、見学先候補
2月10日(月)Day3 デザインミーティング (1) @FDC
1300 ガイダンス
1500 グループづくり
関心の方向性が近いメンバーによるグループを編成
1530 グループワーク
1700 まとめ
2月12日(水) Day4 デザインミーティング(2) @FDC
グループワークによるプロトタイプ作成
提案の内容に応じたプロトタイプを製作して発表
模型、映像、企画書など形式は自由
2月13日(木) Day5 プレゼンテーション @FDC
1500 ゲストを迎えて最終講評会
1630 ふりかえり
1800 打ち上げ
学事ほか関連日程
2025年2月4日〜 春休み
2025年2月25-26日 入試
参考URL
ダイブわすれン
参考文献
田中隆文『災害展示論』古今書院、2021