バタフライ投票
日本では「バタフライテスト」と呼ばれることも多いが、英語でButterfly testというと全然違う意味のようで、シンプルにdot voting と呼ばれることが多いようだから、和製英語ってやつだろう。しかし、「ドット投票」だと即物的すぎて面白みがない。並んだアイデアを花々に見立てて、素敵な花にはより多くの蝶が集まるという見立ては面白いし、皆の投票結果がダイナミックに結果を左右する感じがカオス理論のバタフライ効果を連想させもするので、「バタフライ投票」と呼ぶことにしておきたい。 ブレイン・ストーミングやブレイン・ライティングなどをするとたくさんのアイデアが出てくる。アイデアを広げている間はいいのだが、どこかで流れを反転させて絞り込むことが必要になる。しかし、いきなり一番いいのはどのアイデアかを決めて合意するのは難しい。 そこで、ひとりが複数の投票権を持って、支持するアイデアに投票し、その分布を見ながらアイデアを絞り込んでいくという手順が、バタフライ投票だ。複数に投票できるので、あれもいいけどこれもいい、という時には両方に投票できる。
手順:
絞り込みたい多数のアイデアを壁に貼り出す。
メンバーに複数の投票権を与える。
具体的には丸いカラーラベル を使うことが多い。文具店で普通に買える。フレークのシールを使っても盛り上がる。 制約条件を決める。
ひとりあたりの票数を決める。簡単なのは3票。
投票に種類をつけるかどうか。効果ありそう、単に好き、実現できそう、インパクトあり、など。色分けする。
同じものに一人で複数投票してもいいかどうか。偏りを大きくして絞り込むなら可とする。
一推しだけは3票相当のように重みづけをするかどうか。票数を増やすと結果が散りやすくなり、重みをつけると絞り込みやすくなる。
投票する。
支持するアイデアにシールを貼る。
悩まずどんどん貼る。他の人に影響されないように貼りたい。
結果を見渡す
より多くのアイデアを集めたアイデアは、良いアイデアだろう。案外王道のアイデアではなかったりする。
ただ一人の支持を得たアイデアには、その投票者だけが見出したユニークな価値があるはずなので、それを聞いてみるなど。
票を得られなかったものを脱落させて、投票を繰り返してもいい。
票に種類をつけたなら、その内訳もレーダーチャート的に評価する。