【引用】障害者雇用をテーマに研究や発信を行うなかで、私たちは常に葛藤を抱えてきました。
障害者雇用をテーマに研究や発信を行うなかで、私たちは常に葛藤を抱えてきました。
「障害者」という視点から話を始めると、それが一部の特別な取り組みとして受け取られ、関心を持つ企業が限られてしまうことがあるからです。
しかし実際には、誰もが「働きにくさ」を感じる場面があります。
たとえば、色覚の多様性や多汗症、過敏性腸症候群など、障害者手帳を持たない人であっても、日々の働く場面のなかで困難に直面することがあるでしょう。
子育てや介護、通院など、時間に制約のある人もいます。
そうした方々が、職場の方針に無理に合わせ我慢していたり、働くこと自体を諦めてしまっていたりするかもしれません。
そのようななかで、企業が障害のある人に対して「どうすれば力を発揮できるか」を考えることは、すべての働く人にとっての職場づくりにつながる視点になります。
「それこそが、本当の意味での健康経営だ」と語った方もいました。
早晩、「誰かの」働き方という視点は意味をなさなくなってくるのかもしれない。
「誰かの」ではなく、「誰もが」に視点を移していかないと、《一部の特別な取り組み》に矮小化される
矮小化された視点は、個別イシューのモグラ叩きに陥る
「誰かの」のもう一つの弊害は、これが「(私とは異なる)誰かの」を含意していることだ
「私とは異なる」ので、どこまで行っても他人事の域を抜けない
それを「誰もが」に視点転換することで、「私も」と自分事される
/icons/hr.icon
#2025/11/30
『Works Report 2025|労働力不足時代に取り組みたい障害者の戦力化~多様な人材が活躍できる会社をつくる~』