「働く」ことを、人間の過剰性という文脈において、「どうしてもやってしまうこと」という価値づけされた行動として捉え直す
キーワードになるのが、「自己 重要感」(「自己有用感」とも)である。「自分が誰かか ら必要とされている」「誰かに求められている」と日々感じ る気持ちこそが高齢期の生活を幸せに、豊かなものに していた。現役世代が十分にいた時代の名残である、 現役 or 引退という人生の二元論から脱却し、「引退し ていても少し働ける」「引退していても少し役に立てる」 仕組みを作ることがポイントになるのだ。それは同時に、 「現役であっても休める」仕組みを考えることにもなる※ 1 。 転換後の社会で幸せに生きる、とはどういうことなのか、 現役世代の労働における労働=辛いもの、もしくは労 働=頑張らなければならないもの、といったこれまでの 一般論ではなく解像度を上げて検討をする余地がある。 その焦点のひとつが、この「自己重要感」である
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