【引用】コントロールを手放し、不確かさを受け入れてコーピング、学習、適応するのは、言うよりも実際に行動するほうが難しい。
コントロールを手放し、不確かさを受け入れてコーピング、学習、適応するのは、言うよりも実際に行動するほうが難しい。ハイフェッツ、グラショウ、リンスキーは、その方法のひとつを「バルコニーに立つ」と表現している。複雑な状況へのコーピングは、荷が重く、整理が難しいことがある。争いの中にいると、それを逃れたり、正したりしたくなる。しかし、私たちが選択肢を分析するとき、その視野は限定されている。ハイフェッツらは、この状況をダンス・フロアに例える。ダンスをしているときは、集中する対象が狭まる。自分のステップについて考えたり、他人の足を踏まないか心配したりする。ダンス中には、ダンス・フロアを出入りする人は見えない。テンポが変わったときの人々の反応パターンも見えない。ダンサー同士がどう関わるかも見えない。それらを見るためには、バルコニーに上る必要がある。より全体像に近いものを取り込み、今この瞬間を超えて、経時的な変化を検討できるような、広い視野が必要になる。
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