07-03.冠詞の用法
本ページでは、デナスティア語の冠詞について解説している。
冠詞の位置
デナスティア語の冠詞は、名詞句の前に置かれる。
ua fek ある人
sun mitia ome そのかわいい猫
具体的な冠詞には以下の種類がある。
一般冠詞
デナスティア語における一般冠詞には唯一uaという語(およびその表記揺れであるuar)が存在する。
基本的な訳し方として「とある」や「ある」などといった訳し方がある(特に訳されない場合もある)。
Ja muones ua fi feu bucj. ある日、私は森へ行った
Kvanes tuo ua totoloi. 私はある熊と会った
一般的にuaは「話し手にとって既知」かつ「聞き手にとって未知の(あるいは知っているがすぐには思い出せない)ものであると話し手が想定している」「特定のもの」を指す時に使われることが多い。つまり、不定冠詞と定冠詞の中間的な性質を示す冠詞である。
指示冠詞
指示冠詞には三種類存在する。具体的には以下の通りである。
table:表
日本語 デナスティア語
この、これらの cun
その、それらの、あの、あれらの sun
あの、あれらの、かの tun
この中で、話者の近くにあるものがcunによって示され、話者から離れたものがsunによって表現される。
tunはやや特殊であり、現状話者にとってみれば決して交わることがないと思われるような存在(例:平民にとっての王族や高位貴族、生きている人にとっての歴史上の人物、神話で語られるような規模・性質の魔法)などに対して用いられる。
なお、指示冠詞sunは場合によっては所有関係節の関係代名詞として用いられる場合もある(14-02.関係節を参照)。
疑問冠詞
デナスティア語に存在する唯一の疑問冠詞はjirである。意味としては「どの」や「どちらの」といったように翻訳される。
jirがついた名詞句については文頭に移動することもできるが、その際に直接目的語の場合に必要となり現れるalを使用せずに文頭に移動させることができるという特徴を持つ。
なお、文頭に移動した際にalを必要としないのは疑問冠詞だけの特徴であり、他の冠詞の場合は文頭に直接目的語を移動させる際に前置詞alが必要となる。
Jo lufek jir ome? / Jir ome jo lufek?
あなたはどの(どちらの)猫が好きですか?