01-01.文字と発音
本ページでは、デナスティア語における文字と発音の対応関係について説明している。
音素一覧表
一覧にする場合、音素は以下の通りである。
子音(同じマスに二文字ある場合、左が無声音で右が有声音である)
デナスティア語の子音体系
table:表
唇音 歯茎音 そり舌~硬口蓋音 軟口蓋音
破裂音 p,b t,d ʈ k,g
鼻音 m n
破擦音 t͡s ʈ͡ʂ
摩擦音 ɸ s ʂ
(側面)接近音 ʋ l j (w)
調音点については正確性をかなぐり捨ててあります
唇音の接近音は有声両唇~唇歯摩擦音でも通じます
ɸはfも可
lは同調音点のはじき音やふるえ音、接近音としても出てきます
ʈは有声音になっても大丈夫です(それでも発音しにくいですが)
歯茎~硬口蓋音の摩擦音や破擦音は有声化しても(硬口蓋摩擦音を除いて)、その位置の無声音として聞き取ってくれると思いますが、有声化すると日本語母語話者の私はわからなくなったりします。
有声硬口蓋摩擦音は/j/として判断されます。間違いなく。
wの位置は本当は唇音の方が実態に即していると思いますが、位置が空いていなかったので見栄えの関係からこの位置に挿入しました。
なお、ここには書かれていない音も当然ながら現れることがあります。語末のnは基本的に/ɴ/で発音されるのでここにある分では足りません。あくまで音素だけ載せてあります。
母音
現代デナスティア語の母音は以下の通りである。
デナスティア語の母音体系
table:表
前舌 中舌 後舌
狭母音 i (ɨ) u
中狭~中広母音 e ə o
広母音 a
円唇非円唇による対立はありません。
ə以外の母音には長短の対立があります。
ɨは正確には音素ではないので()してあります。
一節にはəも音素ではなく異音だという話があります(し、それで説明した方がわりと綺麗なのですが)一般的には六母音とされています(だってəだけ長母音ないとか……)。
子音
以下に基本的な子音字の発音を示す。ただし、これはあくまで子音一文字での発音である。
table:表
文字 発音 注意点 文字 発音 注意点
p p b b
t t d d
k k g g ※1
n n ※2 m m
s s f ɸ ※3
l l ※4 r ʈ ※5
j j ※6 v ʋ ※7、※8
c k ※9 h (読まない) ※10
※1 鼻音(n、m)の前では摩擦音化する傾向がある、が音素の対立はないのでそこまで気にしなくても問題ない。
※2 語末や摩擦音の前ではɴとなる。
※3 言語を学習するのが趣味の方にとっては釈迦に説法もいいところだと思われるが、ファ行の音である。
※4 直後に子音字がある場合、直前の単母音字の母音を長母音化する。ただし、直前に二つ以上の母音字が連なっていたり、直前にある文字が子音字だった場合、この文字は黙字となり発音されない。
※5 直後に母音字がない場合は/l/と発音される。なお、直後に母音字がある場合はテャ行みたいな音になる。正直、デナスティア語の中で日本人にとって一番発音しづらい音素ではないかという疑いすらある。
※6 言語を学習するのが趣味の方にとっては釈迦に説法もいいところだと思われるが、ヤ行の子音である。ジャ行ではない。
※7 ヴァ行とワ行の中間の音。ただし、直前に母音字が一字だけあり、かつこの文字の直後に子音字が続いている(または語末になっている)場合は、そのvはuの文字と読み替えられる。
※8 さらに、語末の-veは、その直前の母音が母音二文字か、あるいは長母音(上で解説したlや下で解説するhによって伸ばされた)がある場合、f(ɸ)として読み替えられる。
※9 言わずと知れたカ行の音である、がこの文字はもっぱら他の子音字と組み合わされてひとつの音素を表すことが多い。
※10 基本的には発音されない。ただし、直後が子音字の場合、この文字はl同様に直前の単母音を長母音化する。ただし、そのhの直前に二つ以上の母音字が続いていた場合は発音されない黙字となる。
二つ以上の子音字で表される音素
二つ以上の文字で表される子音には、以下の三種類がある。
table:表
子音字 発音 注意点
cj ʂ ※1
tcj ʈ͡ʂ ※2
tz t͡s ※3
※1 シャ行とヒャ行の間の音。しかし、シャ行やヒャ行で発音しても通じる。
※2 チャ行とキャ行の間の音。しかし、チャ行で発音しても通じる。一方でキャ行で発音すると通じにくい場面が出てくるので日本語発音にするならチャ行の方がよい。
※3 ツァ行の音。
なお、この三種類の文字には合字が設定されていたりする……が、ネット上では合字を出せないし、たった三文字のためにフォントを作るのもあれなので、このままcjとかtzとか表記してしまってかまわない。というかここまで語ってこなかったが、デナスティア語はラテンアルファベットを使用する言語である。異世界の言語なのに。
また、紙に書く場合も、デナスティア人と筆談するとかでなければわざわざ合字にする必要はない。もっとも、そのような事態に迫られた時のために以下のサイトで見本を確認しておくのも悪い選択肢ではないだろう。
https://migdal.jp/sazankaiueo/denastia-語のざっくりした説明-1-文字と発音編字数多いのの半分は付録のせい-fng
ちなみに、cjの合字と小文字のaは上の部分が開いているかいないかで区別しているので、そこだけは注意が必要である。
母音
デナスティア語の母音字を単独で発音した場合の基本的な発音は以下の通りである。
table:表
文字 発音 注意点
a a
e e ※1
i i
o o
u u
※1 語末においては、直前が子音字の場合はその子音字がb、d、gの場合のみ曖昧母音の発音される。なお、語末が「eh」となっていた場合については普通に/e/と発音される。というのも、その場合の語末の文字は実質hだからである。
二つ以上の母音字が続いた場合
デナスティア語においては三つ以上の母音字が続くことは非常にまれである。そのため、まずは基本的な二文字の母音字が続いた場合について解説していく。
とはいえ、全て上げるのは面倒なので一文字の場合と発音が変わる場合についてだけ言及しておく。
table:表
母音字列 発音 注意点
au o:
ou u:
eu iu
uau wo:
ua wa
ue(語頭) we
ui(語頭) wi
uo(語頭) wo
ae(語末) a
ie(語末) i
oe(語末) o
ue(語末) u
oa a
言語学が趣味の方にわかりやすく言えば、uが後続した母音は母音三角形の中で一段高い母音にシフトするという構造になっている(母音上昇のu)。言語学に詳しくない方には丸暗記していただくしかないが、三つなので難しくはないだろう(上二つはフランス語、最後のひとつも英語にわりとありがちである)
また、上述の通り子音字が後続する(または単母音直後の語末の)vについてもuとして読み替えが行われるので、同様の母音上昇現象が見られる。
第二に、語頭または母音字aの前に来るuは発音が/w/になるというものである。つまり、基本は語頭のみであるが、aが後続した場合はいつでもwに変化する。先ほどの宣言を破って三重母音が登場してしまったのは申し訳なく思うが、所詮は「aの前のuは/w/」と「auは/o:/」の組合せなので何ら難しいことはない。
さらに、語末のeは直前が母音字の場合は何があろうと隕石が降ろうと発音されない。
だが、語末の「e以外の任意の母音字+e」という文字列は例外なく動詞の原形不定詞であることを示している(逆は必ずしも真ならず)、不定詞マーカーとなっている。
もっとも、「逆は~」とはいえそれも「子音+e」になっているか、あるいはeで終わらない原形不定詞はda、ba、ka、suという四つの例外しかないのだが。
oaは何があろうと/a/と発音される。
伸びるa、o
語末において、以下の二重母音は前のやや発音が変わる
table:表
綴り字 発音
ai(語末) aj
oi(語末) oj
後者に至ってはアクセントがこの/o/の位置に移動したり、さらに両者とも若干前の母音が伸びる(そして後のiが子音になって短く発音される)という現象が起きるのだが、そこまでしなくても伝わる。
母音と子音が絡み合った発音の問題
語末の「(長母音or二重母音(iが後ろにある))+j」という組合せの発音は若干厄介である。ただし、そこまで正確に発音しなければ伝わらないのかと言われたらそうでもないので、このあたりは読み飛ばしてもらってもかまわない(というか、重要度が低い話題なのでページの下に持って来たという側面もある)。
table:表
綴り字 発音
aij a:j
eij e:j
oij o:j
uij u:j
ij i
基本的にはiが脱落するという話だが、別にそこまで正確な発音を求められることは少ないだろう。というかそもそも、このページ自体そこまで正確な発音記号は使っていない。なんならzpDICの方が詳しいぐらいである。たぶん。
https://zpdic.ziphil.com/dictionary/denastiagafeo
余談
語末にhが綴られても、直前の母音は長母音化しない(hは直後に子音字が来る場合に直前の単母音を伸ばす)が、eの発音が変わったりするように、発音に全く変化を与えないわけではない。
さらなる余談として、語末が/ei/となる場合はなぜか「-eih」と例外なくhが綴られるが、これはものすごくメタい理由から来るものなので学習者の皆様におかれましては気にしても特に意味はありません(現実ではもとは語末の「ei」も/e/と読まれていたという裏話があります)。