香ばしい黄金のかたまり
ああ、なんと、たくさんのお客!
たちまち、
とうもろこし
屋は、商売のことを思い出し、あたふたと起きあがって、屋台の方へ、かけて行く―――そして、にこにこ笑いながら、さし出されたピカピカの硬貨と引きかえに、いくつもの白い手に
、香ばしい
黄金
のかたまりを、配ってゆく―――
『夏の夢』