ダンスモーションの反復練習とその上達過程の可視化
川西 真美(お茶の水女子大),土田 修平(神戸大),伊藤 貴之(お茶の水女子大)
カメラや赤外線センサを用いた比較的安価な人体モーションキャプチャ技術の充実により,人体運動の計測が手軽になり,その用途が飛躍的に拡大した.我々はこの技術を活用して,同一のダンスを反復的に練習した際の動作の差異や変化を可視化することで,ダンスのスキル向上に寄与する可視化システムを開発している.本手法では,同一人物による同一のダンスの練習を複数回計測する.そして各モーションに対して,動作のタイミングを揃える時間補正,ダンサーの位置や身体の向きを揃える空間補正を適用する.講師による模範動作も計測されている場合には,ダンサーと講師の間の体格差を補正する体格補正も適用する.続いて補正後の各モーションを構成する手足などのパーツに対してクラスタリングを適用し,クラスタリング結果を可視化する.ユーザはその可視化結果にもとづいて任意の複数のモーションを選んで,これらをアニメーション表示することで,ダンサーの動作の差異や変化を確認することができる.