2024年5月読書会メモ(yasumi)
ざっとですが、メモしておきます。
柳宗悦を「民芸」から解放することが著者のねらい。
柳が一生をかけて探求した「平和思想(複合の美)」を縦軸に、その変遷と実践、「民芸」との関係を追う。
戦時中の大東亜共栄圏のナショナリズムに、「民芸」が利用されていった時代背景がある。幸徳秋水や大杉栄や徳富蘇峰ら、戦時下の思想との関連が浮かび上がってきて、「こうつながるのか〜」と思い、面白かった。
話の進め方が螺旋状で、同じ主題が繰り返されつつ肉付けされつつ進行するので、重複が気になるしやや読みにくいが、人生ってそういうものだとも思う。
まさに「あの本とこの本がこうつながるのか〜」の話。
中世の読書術に本質を訪ね、紐解き、壮大な記録術と記憶術の歴史を追体験するなど。
『悪について (ちくま学芸文庫)』エーリッヒ・フロム
ネクロフィリアの話。
60年前に書かれたものだが、いまだ社会的な課題とリンクする(何も解決されていない)。
思春期に「愛するということ」を読んだときはまった面白くなかったので、読み直してみようと思った。
「自由からの逃走」も読みたい。