プロフェッショナルが下す判断は、誰がいつやっても大体同じ評価になる、というのは幻想
プロフェッショナルが下す判断は、誰がいつやっても大体同じ評価になる、というのは幻想
専門職として、判断を下す立場で長く仕事をしていると「自分の見た世界と同じものが、他人にも見えているという錯覚」がでてくる。この結果、ノイズに気づかない集団ができてしまう。一致の錯覚という。みんな大体自分と同じような判断をしているだろう、という思い込みが、ノイズの発覚の妨げになる。 具体例
ある生徒について、どの先生が判断しても同じ評価になるという幻想
自分自身が判断するのだから、いつ判断しても同じような評価になるという幻想
これらは全て幻想であり、実際はかなりノイズがある
大体前後5割程度の誤差はあると見た方が良い
つまり、その生徒の出来に関わらず、彼は50±25点(つまり、25点から75点の差)のノイズが同じ教師によって下される
その教師が朝食になにを食べたとか、評価決定をする時間帯のように判断とは全く関係のないものが評価に大きく影響を与える。
一致の錯覚は、年を重ねるにつれてどんどんと進行していく。これは、以下のようなものが原因 自己の経験が一層錯覚を強めてしまう
議論を避ける集団だと、より一層錯覚を強めてしまう
議論は、その時間というコストはかかるが、長い目で見れば一致の錯覚によって、多くのコストを支払っている