Normalized IMD を使ったΔR/R0, ΔF/F0の画像作成方法
比そのものではなく相対変化(ΔR/R0・ΔF/F0)を強度変調表示するFiji/ImageJプラグイン バージョン: v1.1.0 / ライセンス: MIT
概要
色=相対変化、明るさ=背景減算後のシグナル。背景領域は黒に落ち、実シグナルだけが色を持つ。
正規化の前に背景を引く:ベースラインに背景オフセットが残っていると分母が水増しされ、相対変化が過小評価される。そのためNormalized IMDはピクセルデータとベースラインの両方から背景を引いてから比/正規化を計算する
モード
dR/R0 - two images (FRET, CFP): FRET画像とCFP画像を別々に指定
dR/R0 - multi-channel stack: 1つのハイパースタックを指定し、アクセプター/ドナーのチャネルを選ぶ
dF/F0 - single image: 1つの蛍光画像を指定
背景の決め方(2系統)
ベースライン R0/F0 はスカラー背景: Subtract Background Plusを Create background モードで実行し、得た背景画像を指定フレーム範囲(例: 1-5)で平均してチャネルごとに1つのスカラーにする。入力したスカラー FRET0/CFP0/F0 と整合させるため 計算式
code:math
dR/R0(FRET, CFP を空間的に背景減算 → FRET_sub, CFP_sub)
R = FRET_sub / CFP_sub
R0 = (FRET0 - FRET_bg) / (CFP0 - CFP_bg) ← スカラー背景
dR/R0 = R / R0 - 1 ← 色
明るさ = CFP_sub / FRET_sub / (CFP_sub + FRET_sub)/2 から選択
dF/F0(F を空間的に背景減算 → F_sub)
dF/F0 = F_sub / (F0 - F_bg) - 1 ← 色
明るさ = F_sub
ベースライン(R0 / F0)の取り方
最初のダイアログで2通りから選ぶ:
ROI(刺激前の平均): デフォルト・推奨。エリアROIを指定(画像に描くか、実行時に要求される)。背景減算後の画像で刺激前フレーム範囲のROI平均を測る。dR/R0はフレームごとのROI平均の比を取りそれを平均、dF/F0はROI平均を平均。スカラー背景の回避策が不要なのでより正確
Fixed value(固定値): 生の FRET0/CFP0/F0(背景減算前のROI平均)を入力。プラグインがスカラー背景(SBPの Create background 画像を刺激前フレームで平均したもの)を引いて R0 = (FRET0 - FRET_bg)/(CFP0 - CFP_bg) または F0 - F_bg を作る
どちらの場合もピクセル画像は相対変化の計算前に空間的に背景減算される
動作環境
ImageJ 1.53c 以降 / Fiji
Windows・Mac・Linux
インストール
ImageJ/Fijiの plugins/ フォルダにコピー
ImageJ/Fijiを再起動
Plugins > FRET > Normalized IMD (dR/R0, dF/F0) に出ればOK
クイックスタート
データを開く(FRET/CFPの2画像、1つのマルチチャネルスタック、または1つの蛍光画像)
Plugins > FRET > Normalized IMD を実行
モードとベースラインソース(ROI または Fixed value)を選ぶ
メインダイアログで画像/チャネル、背景の method/radius/smoothing、刺激前フレーム範囲、Delta(色)と Intensity(明るさ)のレンジ、明るさソース(dR/R0)、LUTを設定
ROIベースライン: 指示が出たらベースライン細胞領域にエリアROIを描いてOK(既に描いてあればそのまま)。R0/F0は自動測定
Fixed value: ダイアログで FRET0/CFP0 または F0 を入力
テストモードで先頭フレームだけ処理して調整 → 全スタックを処理
パラメータ
Baseline R0/F0: ROI(刺激前平均)または Fixed value
FRET0 / CFP0 / F0: 生のベースラインROI平均(Fixed valueモードのみ)
Pre-stimulus frames - first/last: ベースラインを測る範囲(ROIモード)またはスカラー背景を平均する範囲(Fixedモード)
Delta max / min: dR/R0 または dF/F0 の表示レンジ(色)
Brightness source(dR/R0のみ): CFP / FRET / 両者の平均。強度変調に使う背景減算後シグナル
Intensity max / min: 背景減算後シグナルの表示レンジ(明るさ)
LUT: 相対変化のカラーマップ
Test mode / Multi-threaded / Save parameters: 処理オプション
出力
RGB画像(タイトル NIMD-dRR0-... または NIMD-dFF0-...)。色=相対変化、明るさ=背景減算後シグナル
パラメータは NIMD_parameters.txt に保存(ImageJディレクトリ)
注意
フレーム範囲はスタックのスライス順(単一チャネルのタイムラプス)として解釈される
dR/R0は CFP0 - CFP_bg > 0 が必要(満たさないと中断)。FRET0 - FRET_bg <= 0 の場合は警告
dF/F0は F0 - F_bg > 0 が必要
リンク
created by y-goto.icon
created at 2026/6/24
last edit