3D volume quantification by ImageJ
#5_image_analysis
Aim
蛍光顕微鏡で撮影した細胞や核の体積を測りたい
準備するもの、環境
3次元蛍光イメージング画像
TIFFまたはFijiのBio-Formatsで読み込めて、距離情報等のメタデータが載っているものが望ましい。(Metamorphのndファイル、Leicaのlifファイル、Olympusのoibファイル等)
最新版のFiji
https://imagej.net/Fiji/Downloads (20200925)
Fijiに入っているプラグインが必須なので、ただのImageJではなくFijiをいれる
手順1 画像取得
蛍光顕微鏡でZ sliceの画像を取得する。
注1:Z intervalは想定される光学解像度の半分以下が望ましい。実際は観察したい対象物の大きさや、必要なZ解像度に依存するのでよく考えて設定する。酵母の核内構造体などを捉えたい場合は、x60, x100 NA1.2-1.4ぐらいのレンズで共焦点で撮る際0.2μm刻みぐらい。
注2:あとで3次元segmentationする時のために、上下で完全に蛍光シグナルが見えなくなるところまで撮っておく。酵母の核なら2-3μmの厚みがあり、前述の設定なら30枚ほどで上から下までシグナルを完全に拾える。
注3:Z sliceの枚数が多いので励起光の強さはなるべく弱めに。褪色に気を付ける。
例)hta2-3xmNeonGreen (Histone H2A), Olympus IX83-CSU, X100UPLANXAPO
https://gyazo.com/40cf3e4e469995ee9646b64014e0b5df
Z slice 0.2 μm, 39枚
https://gyazo.com/f056150191554cdd2d1ebd3ecc0e020f
手順2 データ読み込み、前処理
1.FijiのBio-formats Importerで読み込む
ndファイル、lif, oibファイルをFijiにドラッグ&ドロップすると自動で立ち上がる。
https://gyazo.com/7ea2466795a59eb3e1f8b05abd60a541
適宜必要なオプションを選択する。
画像の必要な部分のみRectangle selectionで選択し、右クリック> DuplicateでZ stackごとコピーする。
https://gyazo.com/1d56210ecabbfb427c04afc701ef9eb4
https://gyazo.com/71248d80f98caf93a77820648df6ff66
2.画像の前処理をする(バックグラウンド減算)
カメラで撮影した画像にはバックグラウンドのシグナルが載っているので減算する。
FijiにはRolling Ballによるバックグラウンド減算があるので使う。バックグラウンドに比べてsignal intensityがかなり低いときはRolling ballによるartifactが載りやすいので、コンスタントな値を引く方がいいときもある。
Process> Subtract Background...
パラメータでRolling Ball Radiusを選択するが、Foregroundのobjectより小さな値にならないように設定する。他のチェックはすべて外す。Process all image?と聞かれるのでYes。
出来上がった画像でシグナルがないはずのところのintensityが0になっていること、変なartifactが載っていないことを確認する。
3.画像の前処理をする(フィルター)
画像の状態によってはフィルター処理したほうが、後々の解析が簡単になることがある。
特にシグナルが弱いときはカメラのノイズ(ゴマ塩ノイズ)が入ってオブジェクトカウントの時に邪魔。
Process> Filters> Median...、カメラのノイズならRadiusは1pixelで十分きれいになるはず。
Median Filterかける前
https://gyazo.com/eca59ca3edd49e1b8f708f2ff9f5eedd
Median Filter後
https://gyazo.com/8d0883d5283ceb161312b3b88aeef6ed
手順3 3D Objects Counter
3D Objects Counterの実行
Analyze > 3D Objects Counter...
https://gyazo.com/c96a0eaf1e968a8d14bbe06f8d56e13f
Thresholdで3次元構造として認識するsignal intensityのthresholdを決める。前処理がうまくいっていると、デフォルトの閾値設定でかなりイイ感じなので、ここでうまくいかないときは顕微鏡の撮影条件や画像の前処理等を頑張るといいかも。
SliceでZ sliceを動かしながらちょうどよいthresholdの値を決める。Intensityがauto scaleされるのでかなりわかりづらい。
Size filter: ここで極端に小さいゴミやノイズ、また複数の細胞がくっついていて巨大になっているものをサイズ閾値化でのぞける。Minは設定したほうがいい。20-50くらいに設定しておくとたいていのゴミは除ける。
Exclude Object on Edgeはチェックを入れる。画像が切れていると正確な体積は測れないので。
Maps to Show:
Surfaceが見た目に分かりやすい。適宜重心なども必要であれば。
Results tables to show: どちらもチェック。
3D Objects Counterの実行結果
https://gyazo.com/b8b5261019948ae690a0a8403ebf069c
計測した3次元物体の特徴量や統計量がでます。File> Save as...でcsv形式で保存。適宜解析します。
Surface mapはそのままだと見づらいので、LUT menu> glasbey invertedを選択します。
Original の画像と重ねて表示したい場合は、Original 画像のデータ形式を8 bit colorにそろえる必要があります。
Image> Type > RGB color、そして再度、Image> Type> 8-bit Color
Image> Color> merge channelsで8-bit colorに変換したOriginal imageとSurface mapを選ぶ。
https://gyazo.com/39993493af27532eeba6b423d55e21ce
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2020.09.24