Organizing Smallholding Farmers - Indonesia (日本語)
文・リディア・ナイバホ – 2011年度卒業生
Board of Indonesia Organic Alliance
2019年3月
農民グループをどう組織化するか
https://gyazo.com/72de066fd8663358b2ff14bd5a9dda2d
農民グループの重要性
組織を作ることによって、農民は農業生産能力を増加し、公に意見を主張しやすくなります。また、組織化することで農民たちは様々な問題に対処しやすくなります。それは政府組織あるいは非政府組織でも同じです。組合を作ることは交渉能力の向上そして防衛にも繋がります。農村開発において農民グループは重要な一部を成します。
農民を組織化するには、そのコミュニティにおける正しい戦略と方法を見つけなければなりません。一般的に、農民グループ組織化の段階として、以下が挙げられます。
コミュニティの理解
コミュニティの問題やニーズの理解
コミュニティのリーダー、村のリーダーあるいは年長者を見つける
村人と話し合いを持ち、コミュニティが平易に理解される現地言語で話す
組織的な構造を作っていく
観察し評価する
コミュニティの理解
最初に村を訪れます。コミュニティに近づき人々の暮らしや状況を見定めます。例えば、バタック族は、夕になると男たちはコーヒーショップか現地の伝統的なお酒を売る店に集まります。一方、女たちは庭に集まりおしゃべりをします。組織主催者である我々もその中に入って、村人と話し、村の状況を知り、農民が抱えている問題や課題を聞きます。
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バタックの農民たちとリディア(立っている)
コミュニティの問題やニーズの理解
その後も継続して農民たちの問題やニーズについて学びます。バタック族の小自作農が抱える一番の問題は資金や低金利融資の確保です。村には金融機関が少なく、しばしば高利貸しからお金を借りてしまいます。銀行があったとしても、保証書類や財産証書のない農民はなかなかお金を借りることができません。
コミュニティリーダーとの協力
農民との会話の後、村の年長者、長、あるいは教会の牧師と会います。通常、コミュニティにおいて牧師は高い尊敬を得ています。小自作農の援助の意思があることを彼らに伝えます。
組織構造の形成
貸付の問題に対処するため、村に「村人による、村人からの、村人のための」信用組合を開設しました。信用組合の会員は低金利でお金を借りることができます。また、貯金と貸付以外にも農民たちが集まり結束を強める場所にもなります。毎月、信用組合にてミーティングがもたれ、会員間の協力関係を維持、促進させています。
信用組合の組織を通して、有機農業のトレーニングも行い、農民たちは生き物全般の将来にとって土地や自然の重要さを学んでいます。加えて、有機農業の販売機会についても理解を深めています。農民は、有機農産物の需要が毎年拡大していることを知り、世帯収入を増やす大きなチャンスであることを学ばなければなりません。
そして、農民という職業を通じて自然保護に参加することも促しています。さまざまなミーティングの中で、農民という職業は高貴な職業であることを強調し、食物供給の主役としての役目に誇りを持つように励ましています。自らに自信を持つことが重要なのです。
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ボカシについて教えるリディア
主な課題と解決
農民を組織化する上で、いくつかの課題があります。まず農民たちは外部の人間をあまり信頼しません。これについては、村の年長者や宗教的なリーダーを巻き込むことで解決できます。次に、農民の中には自信がなく、組織に参加しようとしない消極的な人もいます。我々や他のメンバーが非公式な話し合いを繰り返し、励ますことで解決が図れます。
農民たちに行動する力をつけるためには、対等な立場でそれぞれの役割を果たすことが大切です。教師や寄付提供者、あるいは問題解決のヒーローのように振る舞ってはいけません。組織主催者はパートナーとして、彼らの動機づけをし、聞き役となり、一緒に課題の解決を探していきます。コミュニティにいる時は、態度良く、丁寧につとめ、ひけらかしたりせず、シンプルな服装で、現地の文化に従います。
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