ゴキブリ
ゴキブリは、体高が12mm以上あるのに、3mmのすき間を通過できる。総体重の900倍で押し潰された後でも、普通に歩き、飛ぶことができる。こうした謎を解明してロボットに応用する研究が進んでいる。 ゴキブリは壁伝いに歩くことが多いが,これは接触走性(後述)による。CamhiとJohnson9)はゴキブリの壁際歩行を観察し,彼らがアンテナ鞭節からの触覚情報により壁と体の距離を一定になるように歩行を調節していると報告した。この歩行調節は非常に高頻度で,最大で1秒間に25回もの微妙なターンを繰返す。これにより逃避走行時において複雑な形状の壁に差しかかってもこれに高速で追随し,捕獲者から逃れることができると考えられる。 Camhi, J.M. & Johnson, E.N.: J. Exp. Biol., 202, 631-643 (1999)