lo-fi Hip Hopチャンネルの自律した空間
lo-fi Hip Hopにはサビもなく、曲の起承転結もない。心拍数が上がったり、熱狂もしない。インストが多く、みんなで一緒に歌うこともない。ただ聴いていて気持ちがいい。こういった性質が「ドーパミン系」ではなく「セロトニン系」だと思うわけです。
この音楽は何の目的のためにも存在していない。「なんとなく」再生されている。でも「なんとなく」って「意味もなく」ってわけではないんです。
パーソナライズのない時代のインターネットって、それと出会うのは本当に偶然になるんだろうけど、もっと「自律したコミュニティ空間」があったんだろう。しかし今は違う。どこにいても自分1人。そんなインターネットの中で、今までのコミュニティほどクローズドでなく(多少パーソナライズされているからこそ、あなたはそれに出会うことができる)、しかしあなたの調子に関わらず明日もそこにある空間がLow-fiチャンネルなわけですね。