終わりなき日常を生きろ
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遠き未来の再生のために、汚濁した人間と環境を滅ぼすべく過去の人間たちが未来に放った使いが、腐海と王蟲(オーム)である。だが主人公ナウシカは、エコロジカルな操縦によって結局は「清浄なる人間」の生き残りを図ろうとする営みに隠される「高慢な匂い」をかぎ取り、それを拒絶。過去の人間たちが周到に設計したエコシステムを破壊しつくし、汚濁した世界を、汚辱にまみれたままで生きる道を選ぶ。
私たちに必要なのは、「終わらない日常を生きる知恵」だ。「終わらない日常のなかで、何が良きことなのか分からないまま、漠然とした良心を抱えて生きる知恵」だ
社会システム理論には、私たちが「外的制約」から自由になればなるほど、失敗の原因が「内的制約」に求められるようになるという命題がある。
結局「終わらない日常」を永遠に戯れるにも、コミュニケーション・スキルが必要になる。正確にいえば、幸せや不幸の原因が「外的制約」に帰属できなくなり、ひたすらコミュニケーションの失敗による「内的制約」ばかりが問題になるような社会こそが、「終わらない日常」なのだ。
戦争は共同体の利害に関わる政治的な争い