天才性が見つかる才能の地図
才能は特定の環境における相対
能力を表に出せない理由
別の能力が足を引っ張っている
スキルのなさが足を引っ張っている
トラウマが足を引っ張っている
環境が足を引っ張っている
セルフイメージが足を引っ張っている
得意なことをやることが仕事の成果に繋がったというデータがない。得意なことをしても、仕事に関しては成果が上がるか上がらないかという僅かな差しかない。得意なことが才能だというレベルのものではない
長所を伸ばすより短所を改善したほうが効果が大きい。どれだけ頭が良くても性格が悪かったら周囲の助けを得られない
得意なことを活かすことの効果が状況によって異なる
才能の定義は、環境や状況によって異なる。どの才能が役立つというのがコロコロ変わる。幼少期に問題児だった、ダーウィン、ビル・ゲイツ、トーマス・エジソン
一見悪いとされる特徴も、状況によって役に立つ
「不安になりやすい人」は未来に起きそうなトラブルやリスクに備える
「自信がない人」は他人の批判を素直に受け止め、現実的な判断を下せる
「協調性がない人」は他人からの批判を恐れないため、独創性のあるビジネスをはじめる。自分の意見を通すことを恐れない
「内向的な人」は他人の心を読むのが上手い傾向にあり、内省も多いため他者を理解するのが上手い
感情が安定している人は、ストレスやプレッシャーの中でもパフォーマンスを発揮する。不安定な人は、繊細さが求められる仕事で活躍する
明るく社交的な人は、信頼関係を必要とされる仕事で活躍し、口数が少なく非社交的な人は、厳しい意思決定や率直な意思決定が求められる仕事で活躍する
外交的で積極的な人は、人前での仕事で活躍し、内向的で人見知りな人は、独立した長時間集中が求められる仕事で活躍する
IQ が高いと他者と意見が合わず、人間関係の質を高めづらい。また、心身のトラブルに見舞われやすい。うまく社会を泳げず活躍しきれない場合がある
努力できる才能と、50代になってから記憶力が下がるなどが報告されている。頑張らなくていい目標を諦めず、努力を注いでしまう
つまり、良いとされている才能も時と場合による。「正しい状況に置かれた特性を「才能」と呼び、間違った状況に置かれた特性を「欠点」と呼んでいるにすぎない。その意味では、才能などもともと存在すらしないとも言える。」
成功するために必要な能力があると信じられている、IQ、自信、ポジティブ、コツコツ、大量の練習
スタンフォード大学の学生を集めた研究でも、高知能と成功に相関はなかった。裕福さと将来の年収にも 14% しか相関がなかった。自尊心と仕事のパフォーマンスの相関はない。自信がある人は疑われやすい。自信を持つことが重要なのではなく、高い能力を持つことが重要である。ポジティブ思考も大切に思われるが、ポジティブなほうが挫折に弱く、ネガティブなほうが自省と成長を促す
やり抜く力=グリット、グリットよりも知能のほうが収入に 13 倍も影響があった。グリットは学校の成績にも関係なく、仕事のパフォーマンスにもほぼ影響しない。がんばり、と、あきらめ、を比較してもがんばりに拘る人が不幸な感覚になる。なぜならば仕事もプライベートも、コントロールできない事象が多いから。だから、あきらめ、のほうが柔軟に行動できるケースが多い
練習は重要か。一万時間の法則はフロリダ大学の研究で有名だが、チェスプレイヤーとミュージシャンで練習時間とパフォーマンスを調べ直したところ、明確な相関は見られなかった。言い換えれば少ない練習時間で一流になれた人が沢山見つかった。練習の重要性は結論付けられていないが、練習量ではパフォーマンスを説明しきれない
練習が報われる条件は、トレーニング方法が確立されていること、はじめてのタイミングで専門知識を持つトレーナーについてもらうこと、過去の自分を超えようとすること
ポジティブに似たしなやかマインド(やればできる、という考え方)も、相関が見られない
遺伝で決まるかどうか。身長や iq は遺伝で決まると思われているが。遺伝率は調査するグループで変わり、例えば身長の遺伝率は、裕福な人のグループで見れば高くなり、貧しい人のグループで見れば低くなる
人間の能力や性格を決める遺伝子が見つかった例はない。環境や事象が遺伝子のスイッチをオンオフする
比較優位。誰でもなんからの優位なかたよりを持っている。自分の苦手なことでも、優位なかたよりであれば役に立つ
才能の有無は環境における偏りにすぎないので、それを探し続けることが大切である
ルールが曖昧な世界ほど、異能バトルに勝ちやすい。遺伝や練習の影響力は、明確な基準や手順が定まっていると大きい。例えば、スポーツなどの競技がそう。現代アートなどは逆で、価値基準は変化し続けてきたし、いかにルールを破るかが求められてくる
これはデータでも裏付けされており、成功したアーティストには2種類いて、キャリア初期に有名な美術展やギャラリーに作品が展示されたり、有名無名を問わない複数のギャラリーに展示された場合だ。後者はまさに偏りを探し当てた例である。型を破るにも正しい型を知っている必要がある
その中で戦っていくには、戦闘条件を決めて、異能を使いこなすこと。
戦闘条件の決定にはフィールド分析、どんな組織やコミュニティに属していて、どんなグルーブで活躍して認められたいのか。次に、最も影響力を持ち評価する人は誰なのかを特定する。最後に、どういった状態であれば能力を発揮できるのか。予想と空想は異なることに注意する 戦って勝つための異能(かたより)を特定する。評価されるかたよりは何なのか。選んだフィールドで成功している人は誰なのか、審査する人は誰なのか。持っているあるいは重視している資質は何なのか。重要なのは得意だと思う能力に固執しないこと
自己アピールのデザイン。自分の異能を活かせた前例、アピールしたい貢献や業績は何か、その理由は
多様化した世界では、より多彩な能力と経験が価値を持つ。例えば出社が前提だったり今より単純な業務や産業の中では決まった能力が求められたが、今は働き方も産業も多様化・複雑化して評価の基準も異なる。ルールが曖昧な世界を言い換えれば、何をすれば成功するのかがわからないとも言える