Plurality
#book #オードリー・タン
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データをめぐる利害は、ほとんどの場合にはある個人だけの権利として捉えてもほとんど役に立たないという問題だ。データは本質的に集団的、社会的、交差的であるため、この問題に対する最も単純な「お手軽な解決策」の多くは(お手軽というのは、プライバシー規制と暗号化の観点からの話)あまりにも不適合で、進歩を促進するよりむしろ妨げてしまう。
ノーベル賞受賞者アンドレ・ジッドの言葉を借りれば、「真実を求める者を信頼せよ、だが真実を見つけた者を恐れよ」ということだ。
橋渡ししたら必ず均質化が起こるとは限らない。既存の文化が再統合され、両者の平均的な溝が縮まる効果はあり得るが、必ずそうなるわけではない。なぜなら、橋渡しは防御的な役割だけでなく、積極的で生産的な役割も果たすからだ。科学分野の学際的な橋渡しは、その分野の内部基準を緩め、それによってもたらされる独特の視点を緩めることもある。しかし同時に独特な新しい分野を生み出す可能性もあるのだ。たとえば、心理学と経済学の出合いは、新しい「行動経済学」分野を生み出した。計算機科学と統計学の出合いは、「データサイエンス」と人工知能の誕生に貢献した。