NETFLIXの最強人事戦略
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チームの文化であれ全社的な文化であれ、文化を抜本的に変えようとするときに理解しておきたい大切なことがある。それは、たんに理念や業務方針を示すだけでは不十分だということだ。 まず従業員に一貫してとってほしい行動をはっきりと打ち出し、続いてそれを実行するための規律を定着させる必要がある。
優れたチームとは、これからどこに向かおうとしているかをメンバー全員が知っていて、どんなことをしてでもそこに到達しようとするチームのことだ。優れたチームをつくるのは、インセンティブや管理手法や従業員特典などではない。必要なのは、一人前の大人として挑戦に立ち向かうことを切望する有能な人材を採用し、その挑戦が何なのかを、彼らにはっきりと継続的に伝えることだ。
「こんなことをやったら大ケガするぞ、と思うこともある。それでもやる価値があるのは、重要なことをして世界に貢献していると思えるからだ。その確信が原動力になる」
「有機的に」とはどういうことか? 会社の目標や、時間と資源の配分方法、集中してとりくむ問題、それらを解決する手法を、事業や顧客の必要に合わせてたえず変化させているということだ。そうした企業は成長し、変化し続ける有機体であって、あらかじめ決められた目標、人員、予算に縛られた、硬直的な組織ではない。
このとき私たちは最初の重要な気づきを得る。それは、最高の結果を出せる人だけが会社に残っていたということだ。したがって経営陣が従業員のためにできる最善のことは、一緒に働く同僚にハイパフォーマーだけを採用することだと学んだ。
社内のどの部署、どのチームの問題であっても、従業員がそれを自分のものとして解決するには、経営幹部と同じ視点が欠かせない。この視点があれば、事業のあちこちに潜む問題や機会を発見し、うまく対処することができる。皮肉なことに、企業はいろいろな研修プログラムに多額の費用をかけ、従業員のやる気を高め業績を測定するために膨大な時間と労力をつぎ込みながら、事業のしくみを全従業員に説明するのを怠っているのだ。
フィードバックで最も重要なのは、「あなたはぼんやりしている」のような、相手の性格描写ではなく、行動に関するフィードバックを与えることだ。またそれは相手が改善できることでなくてはならない。
「スタート・ストップ・コンティニュー」と呼ばれるエクササイズを行った。各人が誰か一人の同僚に対して、始めてほしいことを1つ、やめてほしいことを1つ、とてもうまくやっていて続けてほしいことを1つ伝えるのだ。
主張の正しさではなく、説得力の高さで議論を進めてしまうことのリスク
一番やってはいけない間違いのひとつは、重要ではない評価指標に固執すること、その好例が従業員定着率。人事の仕事は、従業員の満足度を図ることではなく、その実際は解雇することなのだ
会社は家族ではなくスポーツチーム
会社にキャリアマネジメントの責任はない、自己責任
採用チームにもはっきり伝えた、あなたたちは事業構築の重要な貢献者として「事業にとって何が重要か」を理解しなくてはならない
給与を評価ではなく業績だけに連動させる
PIP は能力や人格ではなく、成果のみを対象にする。訴訟を起こされることは滅多にない