貧困と脳
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脳梗塞で脳に障害を持った著者による実体験。健常な時も経験しているからこその苦悩。高次脳機能障害の人も多く、障害を負っている部位に応じて特異的にできない機能があり、理解されづらい現状がある。ワーキングメモリが著しく小さく直前のことを忘れてしまうし、面した不安や課題に対して向き合うことを諦めてしまう。先天的な場合もあれば後天的な事故や生まれ育った環境がそうさせていることもある。
多くの人に見えていない側面であり、状況認識の向上・生活保護などの制度・社会通念の発展を通じて社会としてどう受容していくのかが課題であることはよく理解できる。一方、内容としては冗長な部分も多く、違うストーリーで同じ話を繰り返している。また、統計的なエビデンスに基づく論述というよりは、主観的な話も多い点は勿体ない